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よみものどっとこむ

第11回

ベッド? 布団? 賢い寝具の選び方

2017.01.10更新

読了時間

【 この連載は… 】 住まいを工夫すると、ライフスタイルが変わる。小さくてもゆとりある暮らしのキーワードは「ミニマムライフ」そして「自由」。時間と共に変化していく空間やモノと長く付き合う、心地よい住まいづくりの方法を紹介します。


 寝るときに、ベッドを使うのか、布団を使うのか。とあるリサーチによれば、日本人はちょうど半々ぐらいだそうです。寝心地やインテリアの好みは、人それぞれ。そして、選ぶときに忘れてはならないのが、「使い勝手」という視点です。我が家は引越しのとき、子ども用に使っていた2段ベッドを手放し、布団に変えました。現在の我が家のライフスタイルでは、ベッドより布団のほうに以下のようなメリットを感じたからです。


【布団のメリット】


■低コスト


 初期費用は、布団のほうが安くつきます。ベッドマットレスも布団も価格帯はピンキリですが、安いベッドマットレスとそれほど変わらない価格で、高機能の敷き布団を購入することができます。

また、ベッドはフレームも別途購入する必要がありますが、布団には、そもそもフレームという付属品は不要です。


■片付けられる


 収納することができるので、寝室専用の部屋を作る必要がありません。片付ければ、寝るときは寝室に、起きているときには別の活動に部屋を使用することができます。

片付けることができるため、就寝時間と活動時間のメリハリがつきます。


■フレキシブル


 コンパクトなので移動が簡単。

暑い夏は北の涼しい部屋、寒い冬は南側の部屋に寝る場所を移したり、一つの部屋の中でも冬は寒い窓際から離すなどが容易にできます。病気の家族を隔離したり、看病するのに都合のよい部屋に布団を運んで、目の届き易い場所に寝かせておくこともできます。

移動の簡単さを痛感するのが、引越しのとき。ベッドの個数で、引越しのときに使用するトラックの大きさが異なってきます。ダブルベッドなどでは、扉などの開口部から入れられず、住める物件や置ける部屋に制限がある場合があります。


■エコロジカル


 コンパクトさは、製造過程で無駄がより少なく、不要になったときにも廃棄しやすい利点があります。大きくないので、廃棄も楽。一人でごみ捨て場に持っていくこともできます。


■掃除が楽


 掃除の手間は、布団より格段に楽になります。片付けたら、さっと掃除機がかけられます。「出しっぱなし」で「置きっぱなし」のベッドのように、下にホコリがたまることがありません。


 とはいえ、ベッドに比べ、デメリットもあります。我が家では、布団のデメリットを、以下のように考えて納得しています。


【布団のデメリット】


■低い


 ベッドに比べ、低いところに寝ることになるので、ハウスダストが気になります。また、寝る姿勢から立ち上がるまでは、高いベッドのほうが楽。幸い、我が家には、ハウスダストアレルギーはおらず、足腰の弱い家族も今はいません。布団をあげて、ホコリをためずにまめに掃除するようにしています。布団は、眠る位置が低いので、古く、天井高が低い部屋でも、部屋の狭さが気になりません。


■収納スペースが必要


 収納スペースは必要ですが、「万年床」のベッドを置きっぱなしにするより、はるかに省スペースだと考えます。一部屋、ふた部屋小さい家に住むこともできます。収納スペースさえあれば、個室をより広く使うことができます。そもそも、ベッドのように、布団を収納しない方法もダメではないはず。韓国のように、そもそも布団は収納せず畳んで置いておくというのも一つの方法です。畳むだけでも、ベッドよりははるかにスペースが空きます。


■上げ下ろしが必要


 「布団は上げ下ろしがめんどう」と考える方も多いことでしょう。確かに、ベッドより毎日の一手間があるのは間違いありません。とはいえ、ベッドより掃除が格段に楽になるほか、干せるというメリットを忘れてはなりません。家の日当たりの良い場所に持って行って干したりすることが容易にできます。「干さないといけない」と考えると、いかにも大変そうですが、最近では「干さなくてもいい」布団というのもたくさん出回っています。

我が家では、立てて収納できる布団を使っています。全ての布団が、畳んで、押入れに上げて、毎日干さなくてはならないわけではありません。高機能を謳った敷き布団も数多くあり、そうした商品を選べば、毎日の布団の上げ下ろしはそれほど大変ではありません。



 歴史的に布団で寝る暮らしが日本で発達してきた背景には、家の中で靴を脱ぐ習慣や、畳床の発達など、ほかの生活習慣とあいまってできたものだと考えられます。実際、部屋で靴を脱がない習慣のアメリカ人の友人や、日本より高温多湿の台湾からきた知人には、床に直に布団を敷いて寝るのは抵抗があると言われたことがあります。また、寝ている時間が長い病気の人がいる家庭や、足腰の弱い老人などは、ベッドにしたほうがメリットを多く感じることでしょう。それでも、資源がない、狭い、四季がある、靴を脱ぐなど、布団との暮らしのほうが日本の住宅事情にマッチしていることが多いと感じます。


 我が家では、布団にすることで、個室を小さくして、家全体の床面積を減らすことができました。大きな家の購入、維持管理のために、長時間ハードに働く必要がないことは、この上ないメリットです。インテリアの好みなどで簡単には払拭できないメリットが、布団には多くあります。

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著者

尾崎 友吏子

ブログ「cozy‐nest小さく整う暮らし」主宰。にほんブログ村「シンプルライフ」「ミニマリスト」「ワーキングマザー育児」カテゴリーで上位人気を誇る。1970年生まれ。ニューヨーク州立大卒。不動産業などを経て、現在は建設業に従事。二級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー1級。著書に『3人子持ち働く母のモノを減らして家事や家計をラクにする方法』(KADOKAWA)がある。

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