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よみものどっとこむ

第6回

巻き込み肩

2016.12.19更新

読了時間

【 この連載は… 】 テレビ、雑誌などでお馴染みの「姿勢」の第一人者が、疲れない体をつくる知識とメソッドを徹底紹介。医学的理論に基づいた「全身のつながり」を意識した姿勢改善エクササイズで、腰痛や肩こり、慢性疲労などの不調を劇的に改善します。


 猫背には、巻き込み肩も合わさります。


 巻き込み肩とは、肩が前にずれ、内側にねじれた状態で、見た目が悪いだけでなく、肩こり、腕の痛みなど様々な不調の原因となります。最近では、携帯やタブレットなどの使いすぎで巻き込み肩になる人も多いのですが、実は昔から巻き込み肩は問題となっていたのです。


 農作業や裁縫などの作業姿勢、近視で新聞や本を読む、低い机で作業する、等、様々な環境因子によって巻き込み肩は生じていました。しかし、現代病として、「スマホ巻き込み肩」といわれることが増え、問題化してきたのです。


 横向きで寝る姿勢も影響します。右下の横向きが楽だという人は、右の肩の方がより巻き込まれます。また、右利きで、右手だけでスマートフォンを使う人も、右の肩がより巻き込まれます(図1)。

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 この巻き込み肩を治す体操を紹介いたします。


 前回ご紹介した猫背の体操に加えて行うと効果的です。また、体操以外にも、横向きで寝る姿勢をいつもと逆にしたり、スマートフォンを使う時にもう片方の手で肘を支えるなどの工夫も大切です(図2)。

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①大胸筋ストレッチング

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 巻き込み肩姿勢で、「胸を前に張り出すのがなかなか難しいな」という人は、このストレッチをやっておくといいですよ。

まず、部屋の角に向かって立ちます。肘を肩の高さまで上げて、壁に腕をつけます。それから、体を前に倒して胸を突き出すようにして大胸筋をストレッチします。

 30秒間のストレッチングを、休みをはさみながら、3回行いましょう。


 

②小胸筋ストレッチング

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 「肩甲骨を後ろに引き起こすのがなかなか難しいな」という人は、このストレッチングをやっておくといいですよ。

 あお向けで寝て、両膝を曲げて膝を立てます。片手で、反対側の肩を床につけるように押して30秒間ストレッチします。

そこから、両膝と骨盤を、押さえた肩と反対側に回して、押さえていた肩が床から浮き始めたらそこで止めて30秒間ストレッチします。

 左右をそれぞれ3回繰り返してください。左右で伸ばしにくい方向を、特に時間をかけて行ってください。

 両膝と骨盤を倒すときに肩が浮いてしまう、腰を大きくひねってしまうというのはNGです。また、あごが上がってしまう方は、頭の下に枕を敷いてから行ってください。


③マトリックス体操

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 前かがみの姿勢で膝を軽く曲げ、あごは少し前に出します。あの有名な映画のワンシーンのように、肩を交互にゆっくり後ろに回しながら状態を起こしていきます。そのとき、腰は反対側にひねるようにゆっくり回します。お腹には軽く力を入れておくのがコツです。

 腰を反らしすぎないように注意しながら、さらに腰と肩を回しながら体を真っ直ぐに起こしていきます。

 あごも引きながら体を起こし、頭が体の真上に乗るようにして最後に良い姿勢になって前を見ます。

 この過程を30秒以上かけてゆっくり行います。これを3回繰り返してください。

 最初から膝が伸びている、腰を反らしすぎるというのはNGです。


 いかがですか? 是非試してください。

 次回は、ストレートネックを治す体操を紹介しましょう。

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著者

竹井 仁

首都大学東京健康福祉学部理学療法学科教授。医学博士、理学療法士、OMT。教育機関で学生教育を実践するかたわら、病院と整形外科クリニックにおいて臨床も実践。各種講習会も全国で展開。専門は運動学・神経筋骨関節系理学療法・徒手療法。解剖学にて医学博士取得。「世界一受けたい授業」「ためしてガッテン」「林修の今でしょ!講座」など多数のメディアに出演。著書多数。 

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