第1回
お出かけ前に!知っておきたい用語 一問一答 ~美術館・野球編~
2018.05.01更新
よみもの.com編集部が、もっとおでかけが楽しめる用語集を公開!今回は、美術館と野球観戦。一問一答形式で、ちょっとした疑問を解消しませんか?
たとえば、美術館の説明文で「印象派の代表的な画家、モネは…」を読んだとき。「印象派って、結局何だっけ…」と思って、読み飛ばしてしまうことはありませんか?それはちょっと勿体ない!
お出かけ前に!知っておきたい用語を、一問一答形式でご紹介します。
今回特集するのは、西洋絵画、日本絵画、そしてプロ野球。すべてに共通するのは…「おやすみに行きたい!けどよく知らないことが多い…かもしれない?」
美術館に行きたい!
美術館の作品解説を見ていると、知っているようで知らない、あるいは全く知らない言葉や人物が登場しませんか?西洋絵画と日本絵画、それぞれの知ってトクする予備知識をご紹介!
知っているようで知らない?「西洋絵画」の用語集
紹介しているもの
ルネサンス/バロック/ロココ/新古典主義/ロマン主義/写実主義/バルビゾン派/印象派
ルネサンス
古代ギリシャ・ローマを理想とする、人間の中に美を見出す文化の復活。
代表的な画家:ダ・ヴィンチ/ミケランジェロ/ラファエッロ
バロック
ルネサンスの完全な美に対し、人工的に誇張・構成した表現。調和よりダイナミックで変化に富んでいる。
代表的な画家:フェルメール/ルーベンス/ベラスケス/レンブラント
ロココ
優美で繊細なフランスの宮廷文化を反映した、華やかで軽やかな様式
代表的な画家:フラゴナール
新古典主義
目指すべきは形式的な美と写実性、励むべきはデッサン。荘厳で重厚な英雄的テーマが好まれたのも特徴。
代表的な画家:ダヴィッド/アングル
ロマン主義
情熱や感受性など個人の内面世界を重視。従来のヨーロッパ伝統の理想ではなく、多種多様な美の基準も誕生した。
代表的な画家:ゴヤ/ドラクロワ/ターナー/ジェリコー
写実主義
整えられた美しさ・理想ではなく、現実をありのままに描く。
代表的な画家:クールベ
バルビゾン派
整えられた美しさ・理想ではなく、自然の美をそのまま描く。
代表的な画家:ミレー/コロー
印象派
印象や光の表現などに重点を置いた。各自の探求によって方向性が分かれてゆき、さらに新しい絵が生まれた。
代表的な画家:マネ/モネ/ルノワール/ドガ/スーラ/セザンヌ/ゴッホ/ゴーギャン/ロートレック
「西洋絵画」の用語集は、この本から紹介しています。
『マンガでわかる「西洋絵画」の見かた』 監修:池上英洋 イラスト:まつおかたかこ
誠文堂新光社 定価:1,600円(+税)
知っているようで知らない?「日本絵画」の用語集
紹介しているもの
異時同図/唐絵(からえ)/やまと絵/狩野派/琳派
異時同図
同じ人物をひとつの場面に複数回登場させ、場面内での時間的な経過を示す表現方法。画面の右から左へストーリーが展開する、絵巻物特有の表現として生み出された。今日のマンガやアニメでも使われる表現法。
唐絵(からえ)
中国の絵画、または中国的主題を描いた絵画。特に鎌倉・室町時代は中国から輸入した水墨画をさしたが、日本で描いた中国風の水墨画も唐絵といった。和製の唐絵は中国の水墨画と区別して「漢画」ともよばれる。
やまと絵
日本独特の情景や表現がみられる絵画。文化の和様化が進んだ平安時代に誕生し、唐絵に対する概念して用いられた。屏風絵や絵巻物などに盛んに描かれ、室町時代以降、宮廷絵師を世襲する土佐派に受け継がれた。
狩野派
室町時代から幕末まで続いた日本画の一大流派。始祖は室町幕府御用絵師の狩野正信。正信は中国の水墨画を手本にした漢画を主とし、息子の元信の代に漢画とやまと絵を統合した一派の様式が確立した。
琳派
江戸時代に活躍した絵師たちで、血縁や直接的な師弟関係はない。デザイン的な構図などが特徴。本阿弥光悦と俵屋宗達が京都で確立し、尾形光琳や尾形乾山によって発展。酒井抱一や鈴木其一(すずききいつ)が江戸で花開かせた。
「日本絵画」の用語集は、この本から紹介しています。
『マンガでわかる「日本絵画」の見かた』 監修:矢島新 イラスト:唐木みゆ
誠文堂新光社 定価:1,600円(+税)
プロ野球を観たい!
かつて野球場は「野球をするためだけの場所」でしたが、近年では「一大エンターテインメント施設」として子どもから大人まで誰でも楽しめるものに変化しています。「野球に詳しくないから行きづらい…」という方は、ちょっとした基礎知識を身に着けて、いざスタジアムへ!
スタジアムはどんなところ?
- 1照明塔
- 2外野指定席/3内野指定席
- グラウンドに近く、選手たちの迫力あるプレーが間近で堪能できる。外野席よりは高価で、基本的には一塁側がホーム、三塁側がビジターチームの応援席となる
- 4外野自由席
- チケット代は比較的安価で、トランペットや太鼓が賑やかな応援団が陣取り、大声を出して応援するのに最適。
- 5スコアボード
- 両チームの得点経過やヒット数、ボール、ストライク、アウトカウント、出場選手などがひと目でわかる電光掲示板。
- 6ポール
- 外野スタンドへの飛球がフェアゾーンに飛び込んだホームランなのか、それともファールなのかを判別する際に基準となる。ポールの内側か外側かがポイントに。
- 7三塁側コーチスボックス
- コーチが待機するエリア。ベンチからの指示を受けてブロックサインを出したり、走者に走塁の指示を出したり、責任重大な立場。
- 8一塁側コーチスボックス
- ベースコーチが立ち、一塁走者にアドバイスを送る。
- 9ファウルライン
- ライト線、レフト線の内側であるフェアゾーンに転がればプレーは続行。このラインの外側はファウルとなり、プレーは中断される。
- 10ピッチャーマウンド
- ピッチャーが立って投げる場所で、25.4㎝高くなっている。ホームベースから18.44m離れたところにピッチャープレートが設置されている。
- 11ネクストバッターズサークル
- 文字通り、次に打席に立つ打者が控えるスポット。一塁側、三塁側にそれぞれ一つずつ。
スコアボードの見かた
- 1時計
- 現在時刻の他に、試合経過時間が表示されるところも。たとえば、試合が始まって3時間10分を示す場合は「TIME 3:10」と表示される。
- 2-B(ボール)
- ストライクゾーンから外れた投球のこと。ボール4つでフォアボールとなり、一塁に進塁できる。緑色のランプで表されることが多い。
- 2-S(ストライク)
- ストライクゾーン内を通過したり、空振りしたり、2ストライクまではファウルボールを放ったりした際にストライクとなり、主に黄色のランプで表示される。
- 2-O(アウト)
- 主に赤いランプで表示される。3アウトで攻守交替。
- 3H(ヒット)/E(エラー)/Fc(フィルダースチョイス)
- 今の打球がヒットなのか、それとも野手のエラーなのか判別しかねる際に、このランプがついて、公式記録員のジャッジを観客に伝える。「H」であればヒット、「E」であれば野手のエラー。「Fc」であれば「フィルダース・チョイス」の略で、「野選(野手選択)」のこと。野選とは、野手が打者走者ではなく先の塁にいる別の走者をアウトにしようと送球したものの、一つもアウトにできなかった状態のことを指す。
- 4TEAM(チーム)
- 対戦する両軍のチーム名のこと。上が先攻チームで、下が後攻チームを指す。
- 5イニング・得点
- 1回から9回までイニングごとに、その回に挙げた得点が表示される。
- 6-R(合計得点)
- 各イニングの得点を足した合計得点のこと。
- 6-H(合計ヒット数)
- 各イニングに放たれた合計ヒット数のこと。
- 6-E(合計エラー数)
- 各イニングでの合計失策数のこと。
- 7PL・1B・2B・3B(審判名)
- PLはプレートアンパイアの略で、投球がストライクかボールかを判定する主審の名前が表示される。1Bは一塁、2Bは二塁、3Bは三塁を担当する各塁審の名前。
- 8TN(チーム名)・打順・守備番号
- チーム名とともに、出場選手が打順ごとに並ぶ。選手たちの守備位置は簡潔に守備番号で表示される。守備を行わない指名打者は守備位置の欄に「DH」と表示される。
守備位置を覚えよう!
- 1ピッチャー《投手》1またはP
- 打者にボールを投げる役割。投手が投げなければ試合は始まらず、勝敗を左右する大事なポジション。各チーム5~6人の先発投手をそろえて、ローテーションを組みながら1シーズンを戦い抜く。
- 2キャッチャー《捕手》2またはC
- しばしば「女房役」「扇の要」と呼ばれ、投手の能力を引き出し、相手打者を翻弄する役割を担う。捕手のリードが冴えれば、投手も気持ちよく好投する。守備番号は2で英略字はキャッチャーのC。
- 3ファースト《一塁手》3または1B
- 各野手からの送球を受ける機会が多く、捕球能力に優れている選手が適任。背の高い選手、身体的に柔軟性のある選手が多い。守備番号は3。または1塁ベースマンを略した1Bと表記される。
- 4セカンド《二塁手》4または2B
- 幅広い守備範囲が求められ、俊敏な選手が就くことが多い。細かく複雑なプレーも多く、野球をよく知っている冷静沈着な選手が適役。守備番号は4で、英略字は2塁ベースマンの略である2B。
- 5サード《三塁手》5または3B
- 別名「ホットコーナー」と呼ばれるほど、強い打球が飛んでくることが多いポジション。守備番号は5で、英略字は3B(サード・ベースマンの略)。
- 6ショート《遊撃手》6またはSS
- セカンドと同様、広い守備範囲と俊敏さ、そして一塁送球の際の強肩も求められる。ダブルプレーのパートナーであるセカンドとは息の合ったコンビネーションが必要。守備番号は6で、英略字はSS(ショート・ストップの略)。
- 7レフト《左翼手》7またはLF
- 外野手としてはセカンド、サード、ホームへの送球が求められるものの、セカンド、サードまでの距離が近いため、肩や守りに不安のある選手が任されることが多いポジション。守備番号は7で、英略字はLF(レフト・フィルダーの略)。
- 8センター《中堅手》8またはCF
- 広い外野の中心を任されるだけあって、右に左に、前に後ろに打球を追いかける俊足と幅広い守備範囲、さらに強肩が求められるポジション。打球が飛んだときには両サイドを守るレフトとライトのバックアップも必要で、運動量はとにかく多い。守備番号は8で、英略字はCF(センター・フィルダーの略)。
- 9ライト《右翼手》9またはRF
- サードやホームへ鋭く送球する強肩が求められる。右打者の放ったライトへの打球はどんどんライン際に切れていくので捕球が難しい。内野ゴロの際にも一塁へベースカバーに走る必要があり、センター同様、運動量は多い。守備番号は9で、英略字はRF(ライト・フィルダーの略)。
プロ野球については、この本から紹介しています。
『プロ野球語辞典』 著者:長谷川晶一 イラスト:佐野文二郎
誠文堂新光社 定価:1,400円(+税)
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