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全文完全対照版 老子コンプリート 野中根太郎 訳

第9回

運夷第九

2018.12.14更新

読了時間

日本人の精神世界に多大な影響を与えた東洋哲学の古典『老子』。万物の根源「道」を知れば「幸せ」が見えてくる。現代の感覚で読める超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。
「もくじ」はこちら

運夷第九

9 成功し偉そうな顔をしていると、いずれ身を滅ぼす

【現代語訳】

いっぱいに満たし続けるのは、やめたほうがいい。刃物を鋭くするのは、限度を超えると長く保てなくなる(折れやすくなる)。金銀財宝が家いっぱいにあると、守りきれるものではなくなる。財産や地位ができ偉そうな顔をしていると、いずれ自ら身を滅ぼしていくことになる。仕事をやり遂げたら、身を引いて引退する。これが天の道である。

【読み下し文】

持(じ)して(※)これを盈(み)たすは、其(そ)の已(や)むに如(し)かず。揣(きた)えてこれを鋭(するど)くするは、長(なが)く保(たも)つべからず。金玉(きんぎょく)の堂(どう)に満(み)つるは、これを能(よ)く守(まも)る莫(な)し。富貴(ふうき)にして驕(おご)るは、自(みずか)ら其(そ)の咎(とが)を遺(のこ)す。功(こう)遂(と)げて身(み)退(しりぞ)くは、天(てん)の道(みち)なり(※)。

  • (※)持して……持続する。これを「手に持つ」の意味に解する説もある。また、「蓄える」とする説もある。
  • (※)功遂げて身退くは、天の道なり……有名な成句となっている。仕事の目的を達し、成功し、名声を得たら、さっさと引退しないと醜いし、災いを招くことになるだろうとする。なお、「功遂げて」を「功成り名遂げて」とする説も古くからある。意味はさほど変わらない。

【原文】

運夷第九

持而盈之、不如其已。揣而銳之、不可長保。金玉滿堂、莫之能守。富貴而驕、自遺其咎。功遂身退、天之道。

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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。海外に進出し、日本および日本人が外国人から尊敬され、その文化が絶賛されているという実感を得たことをきっかけに、日本人に影響を与えつづけてきた古典の研究を更に深掘りし、出版企画を行うようになる。近年では古典を題材にした著作の企画・プロデュースを手がけ、様々な著者とタイアップして数々のベストセラーを世に送り出している。著書に『超訳 孫子の兵法』『吉田松陰の名言100-変わる力 変える力のつくり方』(共にアイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術-相手の心を動かす「義」の思考方法』『全文完全対照版 論語コンプリート 本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文』『全文完全対照版 孫子コンプリート 本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文』(共に誠文堂新光社)などがある。

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