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「売り手市場」時代の 新しい採用戦略 ハローワーク採用の絶対法則

第7回

ハローワーク職員によるアナログな求人情報提供も侮れない(上)

2018.06.15更新

読了時間

【この連載は…】未曽有の「売り手市場」時代に、お金をかけずに“欲しい人材”の獲得に成功している中小企業がある。誰もが見落としていた「新しい採用戦略」とは何か? 日本唯一の「ハローワーク求人専門社労士」が教える、0円で優秀な人材を採用するハローワーク徹底活用術!
「目次」はこちら

ハローワーク職員によるアナログな求人情報提供も侮れない

 ハローワークにおける求人情報提供の方法には、どのようなものがあるでしょうか。

1.求人情報端末による情報提供

 ハローワーク内に設置されたタッチパネル式の求人情報端末で、求職者が自分で操作して求人を探すことができます。ちなみに前文で「求職者が」と書きましたが、実は求職者以外でも閲覧が可能です。かくいう社会保険労務士である私もハローワークに行くと、いつもこの求人情報端末で求人を検索しています。私がハローワークで求人を検索するときには、特に社会保険労務士であることを名乗ったりはしていません。おそらく受付の方は私を求職者だと思っていることでしょう。
 さて、求職者限定というハローワークも一部あるようですが、多くのハローワークでは、受付で「求人票検索をお願いします」と申し出ることで簡単に利用が可能です。私の場合は、「フリーワード検索をしたいのですが」と窓口でお願いしています。ハローワークによりますが、キーボードを使ったフリーワード検索に対応した求人情報端末が利用できる場合があります。会社名や職種名などのワードを入力して求人票を検索することができるので、競合他社の求人票をピンポイントで探すこともできます。

 例:フリーワード入力時に「太陽光」と入力した上で、「営業」職で検索をすると、太陽光発電を扱う営業の求人だけが検索できる。

2.ハローワークインターネットサービスでの情報提供

 ハローワークに申し込まれた求人票は、先に述べたハローワーク内の求人情報端末で公開されますが、希望によりハローワークインターネットサービスでも情報提供することができます。もちろん、有料のオプションということではなく、すべて無料です。また、「希望により」と書いた通り、希望しない場合は掲載しないことも選択できます。
 ハローワークインターネットサービスでの公開方法は、以下の中から選ぶことになります。

・求人事業所の名称等を含む求人情報を提供

 ハローワーク内の求人情報端末と異なった書式となりますが、ほぼ同等の情報量の求人情報がインターネット上で閲覧できます。

・ハローワークに求職申込済みの者に限定して求人事業所の名称等を含む求人情報を提供

 ハローワークに求職登録している方が、ハローワークインターネットサービスの検索をする際に、ハローワークカードに記載されている求職番号を入力することで求人情報を閲覧できます。正式にハローワークで求職登録をして仕事を探している方にだけ公開されます。

・求人事業所の名称等を含まない求人情報を提供

 ハローワークでの求職登録の有無等にかかわらず、事業所の名称等の求人事業所を特定しない情報のみが公開されます。なお、事業所の名称等とは、「事業所名」、「代表者名」、「法人番号」、「所在地」、「電話番号」、「FAX番号」となります。特定されたくない場合は、その他の箇所に前述の項目の内容などを盛り込まないことが必要です。

・求人情報を提供しない

 前述の「求人情報を提供しない」を加えると、インターネットでの公開希望を以上の4つから選ぶことになります。 無料でインターネットにも掲載できるのであれば、掲載しない手はないのではないかと考える方もいらっしゃるかと思いますが、インターネットに掲載することによるデメリットもあります。

 掲載を希望しない企業の多くは、インターネットで事業所名等を公開すると、求職者だけでなく、派遣会社や人材紹介会社、求人誌等の営業担当者も確認できるという状態になり、過去にさまざまな営業で業務に支障が出た苦い経験があることが多く見受けられます。
 しかし、2017年の完全失業率は2・8%と前年比0・3ポイント低下し、低下は7年連続で1993年(2・5%)以来、24年ぶりの低水準となっています。
 わざわざハローワークに出向いて仕事探しをしている方は、年々少なくなっているのが現状です。土曜日や夜間に開庁しているハローワークも一部にあるものの、多くのハローワークの開庁時間は、平日の8時30分から17時15分まで。在職中に転職活動をしようとしている方は、ハローワークに一般的に足を運びにくいものです。
 スマホやパソコンなどにより、自宅や外出先で仕事探しをしている方が多くなっている昨今の状況も勘案すると、「ハローワークインターネットサービスに掲載しない」という選択をすることは、大きな機会損失といえます。確かにインターネットで事業所名等を公開するデメリットはあるものの、ハローワークで仕事探しをする方の減少やスマートフォンやパソコンで仕事探しをするというスタイルへの対応を考えると、「求人事業所の名称等を含む求人情報を提供」とすることをおすすめします。

「インターネットハローワークサービス」に公開する副次的な効果として、テレビCMでもおなじみとなった「Indeed」にもハローワークの求人が無料で掲載されるようになります。Indeedとは、2012年9月にリクルートに買収された、同社の完全子会社で、リクナビやマイナビなどの求人情報サイトや、企業のオフィシャルサイト、ハローワークなどに掲載された、あらゆる採用・求人情報をまとめて検索できるサイトを運営しています。Indeedには他の有料求人情報サイトやスポンサー求人情報も多数掲載されていることからライバルも多いですが、Indeedでの掲載も意識してハローワークの求人票を作成することで、レバレッジを効かせることが期待できます。

 求人の責任者に電話がかかってきて業務に支障が出ることを緩和する手段として私がよく利用しているのは、求人票の裏面に表示される担当者名を社長や責任者ではなく、その他の担当者の方にしておくという方法です。ハローワークからの応募があった場合のみに社長や責任者に取り次ぐという方法でフィルターをかけることで、幾分緩和することができます。
 ハローワークに求人を出しているが応募がなくて困っているという事業所の方に、「なぜインターネットで公開しないのですか」と確認すると、「公開はしたことはないが営業電話がかかってくるらしいので」、「なんとなく」非公開を選んでいらっしゃることが多いものです。一度公開したものの、業務に多大な支障をきたして看過できないという場合には、変更にあたっては、ハローワークに電話やFAXで申し出ることで、申し出た翌日から簡単に変更できますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
 そのほかにもハローワークでは求人情報誌の作成や配布による情報提供、また、職員による職業相談時における情報提供において、ハローワークの求人票を求職者に提供しています。

(次回に続く)

「目次」はこちら

この本の構成

はじめに
第1章 ハローワークだからこそ、欲しい人材は採用できる
第2章 初めてハローワークで求人を出す人のための基礎知識
第3章 無料でここまでできる!ハローワーク求人の仕組み
第4章 欲しい人材を引き寄せるハローワーク求人票の書き方
第5章 ハローワーク採用の絶対法則
第6章 他社と圧倒的微差を作る13のポイント
おわりに

【単行本好評発売中!】

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著者

五十川将史

日本唯一のハローワーク求人専門社会保険労務士。ウエルズ社会保険労務士事務所代表。1977年、岐阜県生まれ。明治大学卒。大手食品スーパー店長、民間企業の人事担当者、ハローワーク勤務を経て、社労士の資格を取得し、独立。税理士会、金融機関、商工会議所、地域産業支援機関、日本FP協会等に向けた講演・セミナー・研修を年間60回超、受講者は3000名を超える。

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