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第8回

先のことがどのくらい見えているか

2019.07.18更新

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齋藤孝先生の最新刊は「頭のよさ」の本! 6月5日発売!「頭がいい」とは脳の「状態」なのです。頭のはたらきがいいときは、目の前の問題が簡単に解決できるし、未来を楽しく創り出していくことができる。すっきりと気分もいい。そんな状態のときをどんどん増やしていくにはどうしたらいいか?本書で詳しく解説します。
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 子どものときから目標をもっている人は、先を見てエネルギーを注いでいます。
 たとえば、ずっとスポーツやダンスをやっているとか、楽器や歌を習っているとか、プロになることを夢見ている人たち。
 実際にプロになれるかどうかはともかくとして、そこに近づくためにはどういう方法があるのか、どういう道を行けばいいのかを真剣に考えています。
 そのためにはどういうところに進学するのがいいのか、いま何をすればいいのか、小・中学生の時期から見すえて動いています。
 パティシエになりたいとか、トリマーになりたいといった夢をもっている人も、どういう学校で技術を磨いたらいいかを具体的に考えることができます。

 やりたいことがないという人は、ぼんやり過ごしがちです。それは、先のことを具体的に思い描けないから。
 じつは、そういう人ほど、自分の可能性を狭めてしまわない、ということに配慮しないといけません。
 もし、はっきり自分の将来に対する目標が定まっていないのであれば、さしあたってどういう分野にでも進めるようにしておかないといけない。
 それはどういうことかと言うと、
「勉強しておかないといけない
 ということです。それが、学校の勉強をやるひとつの意味です。
 何をしたらいいかわからないと迷っているなら、勉強するんです。
 何にでもなれるよう、幅広い知識を身につけておく。
 それが将来への準備になる。未来の自分に対して、いまできること。先行投資と言ってもいいかもしれません。
 友だちと将来のことをまじめに話し合うのは大切です。
 真剣に話してみると、将来への準備を着々と進めている人もいると思いますよ。

 
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著者

齋藤 孝

1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)などベストセラーも多数。著書発行部数は1000万部を超える。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

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