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第9回

自分で可能性を狭めちゃいけない

2019.07.25更新

読了時間

齋藤孝先生の最新刊は「頭のよさ」の本! 6月5日発売!「頭がいい」とは脳の「状態」なのです。頭のはたらきがいいときは、目の前の問題が簡単に解決できるし、未来を楽しく創り出していくことができる。すっきりと気分もいい。そんな状態のときをどんどん増やしていくにはどうしたらいいか?本書で詳しく解説します。
「目次」はこちら

 将来の可能性をできるだけ幅広く残しておく。
「さあ、どうするか」というときに、選択肢がいろいろあることが大事なんです。
 たとえば、数学が苦手な人は、「数学なんかやりたくない」と投げてしまいやすいんです。
 中学では選べませんが、高校では、数学をどこまで履修するかが選べます。
 いま、数学がきらいというだけで、簡単に投げ出してしまうと、先ほど言ったように、理系の学部に進みたいという気になったときに、可能性が狭められてしまう。
 化学や物理なんかもそうです。
 得意ではなくても、やりつづけていれば、選択肢としては残りつづけます。
 自分自身で可能性を狭めてしまうようなことをしてはいけないんです。

 大学に行ったほうがいいかどうか迷っている人には、ぼくは「行ったほうがいいですよ」とアドバイスします。
 たとえば、漠然とでも「教師になりたい」と思っている人は、教職課程で必要なことを学ばないといけないので、どこの大学に行こうかと迷うことはあっても、進学するかどうかに迷うことはありません。
 大学に行こうかどうしようかに迷っている人は、「将来、自分は何をしたい」ということが定まっていないことがほとんどです。
 やりたいことが具体的にない。そのうえ、家の経済状況もそれほど余裕があるわけではない、となると、「高校を出て就職したほうがいいのかなあ」と考えるわけです。
 お金の問題もありますから簡単には言えませんが、やりたいことがはっきりしていない人こそ、自分の可能性を広げるために、大学に進んだほうがいいのです。
 高校を卒業して就職するのと、大学を卒業して就職するのとでは、選べる職種にしても、生涯年収を考えても、大学を卒業していたほうが有利だからです。
 お金の余裕がない、奨学金を受けるにしても、それを返せる自信もない。奨学金という名の借金でずっと苦しむことになるのはイヤだ、という考え方もあるでしょう。
 それでも、大学に行っておいたほうが、長い眼で見たら正解であることのほうが多いんです。
 やりたいことがはっきりしているなら、専門学校で専門的な知識や技術を学ぶのはいいことです。
 しかし、やりたいことがはっきりしない場合は、大学で学びながら考えるのは、いいやり方です。
 自分のこの先の可能性は、可能な限り広げておいたほうがいいんです。

 
「目次」はこちら

 

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著者

齋藤 孝

1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)などベストセラーも多数。著書発行部数は1000万部を超える。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

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