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「売り手市場」時代の 新しい採用戦略 ハローワーク採用の絶対法則

第15回

ハローワークを使えば、実は新卒(大学生・高校生)は無料で採用できる(上)

2018.07.13更新

読了時間

【この連載は…】未曽有の「売り手市場」時代に、お金をかけずに“欲しい人材”の獲得に成功している中小企業がある。誰もが見落としていた「新しい採用戦略」とは何か? 日本唯一の「ハローワーク求人専門社労士」が教える、0円で優秀な人材を採用するハローワーク徹底活用術!

ハローワークを使えば、実は新卒(大学生・高校生)は無料で採用できる

 何度もご紹介している通り、私自身は地元のハローワークにて「学卒ジョブサポーター」という大学や高校などの新卒者や既卒者に対して就職支援を行う専門家として勤務していましたので、ハローワークにおいては中途採用だけでなく、大学や高校の新卒者も採用できることをもちろん知っていました。しかし、「ハローワークは中途採用だけ」「ハローワークで就職先を探している大学生なんていない」という意識の企業の方も意外と多いものです。
  ここでは簡単に高卒採用と大卒採用について流れを見ていきたいと思います。

1.大卒等予定者の就職・採用活動の開始時期

 経団連では、2015年12月に「採用選考に関する指針」を改定(2017年4月に同様の内容にて再度改定)し、広報活動および選考活動の開始時期は、以下のようになりました。

 広報活動:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
 選考活動:卒業・修了年度の6月1日以降

 これはあくまでも経団連が出した指針であり、法的な義務があるようなものではありませんが、厚生労働省でも広く周知を行っており、多くの企業が指針に合わせた採用活動を行っています。
 経団連の指針等を尊重し、ハローワークでの平成30年度の大卒等の求人の取扱い(図3-9)については、以下のようにしています(大学等卒業予定者等の就職・採用選考活動開始時期は年々変更されていきますので注意が必要です)。

 求人の受理:2月1日以降
 求人の公開:4月1日以降
 大学等卒業予定者に対する職業紹介:6月1日以降

図3-9 大卒等卒業予定者を対象としたハローワークにおける求人の扱い

出典:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク

2.ハローワークで就職先を探している大学生はいるのか?

 新卒の就職活動をしている大学生は、リクナビやマイナビなどの就職サイトで求人を探している方が多いのは間違いありません。しかし、それ以外にも一般的な認知度はまだそれほど高くありませんが、今は一般のハローワークとは別に「新卒応援ハローワーク」が各都道府県にあり、応募書類(エントリーシート、自己PR書、履歴書など)の添削、模擬面接などのトレーニングといった支援を行っています。
 実際問題として、「ハローワークで大学生は採用できるのか?」というご質問をいただくことがありますが、私の経験では「ターゲットを絞れば可能性はある」のではないかと思います。
 先ほど、ハローワークにおける大学等卒業予定者に対する職業紹介は、6月1日以降であるとご紹介しました。一方、経団連加盟企業は6月からの選考解禁に伴い、6月上旬にかけて早々に内々定出しも一段落し、大手に採用されなかった学生や、就職活動を継続予定の学生がこぞって中小企業にエントリーする時期が、ハローワークでの職業紹介開始のタイミングと重なることが予想されます。
 そのときに「大手ではなく、あえて中小企業」、「都市ではなく地元」の優良企業であることを、ハローワークの求人票で丁寧に伝えていけば、これらの学生に響く可能性が出てきます(ハローワークの求人票だけで十分とは言いませんが)。
 ちなみにハローワークの大卒や高卒の求人票は、一般求人以上に「そっけない」ものが多いのが現状です。第4章以降に紹介する方法で求人票を作り替えるだけで、少なくともハローワークの大卒求人の中では、他社と差別化が図れると思います。大卒や高卒求人がなぜ一般求人以上に「そっけない」かといえば、これらの求人票を出したことがある企業は、初任給など前年から変更になった情報のみ改定して、その他の箇所は前年の求人票をそのまま「転用」することが実に多く、求人票の内容が毎年同じでブラッシュアップされていかないからなのです。できるだけ前年の求人票は「転用」せずに、毎年求人票を作り込みたいところです。

3.どのような大学生がハローワークで就職先を探しているのか?

 私自身の経験としては、びっくりするぐらい意識の高い学生さんが情報収集のために早い時期にハローワークに来所されることはあります。しかし、多くは先ほどご紹介したように、大手の選考が一段落し、地域の中小企業に意識が向いた学生となります。地域の中小企業でいえば、リクナビやマイナビに掲載されている企業だけでは選択肢が限られてきます。そんなときに新卒応援ハローワークや最寄りのハローワークに就職先候補の選択肢を広げに相談に来られるのです。
 また、公務員や資格試験の勉強をしていたなど、何らかの事情で就職活動の開始が遅れた方や、ご家庭の事情で大学院への進学を諦めて地元で働くことになったという方など、さまざまな事情の学生がハローワークに相談に来られます。
 そんなときには、私自身がそうだったように「ジョブサポーター」と呼ばれるハローワークの職員が1対1の担当制で支援していくことになります。だからこそ求人票は、学生だけでなく、それを支援しているハローワークの職員も意識したものにすることがポイントとなってきます。

(高卒採用については、次回ご紹介します。)

この本の構成

はじめに
第1章 ハローワークだからこそ、欲しい人材は採用できる
第2章 初めてハローワークで求人を出す人のための基礎知識
第3章 無料でここまでできる!ハローワーク求人の仕組み
第4章 欲しい人材を引き寄せるハローワーク求人票の書き方
第5章 ハローワーク採用の絶対法則
第6章 他社と圧倒的微差を作る13のポイント
おわりに

【単行本好評発売中!】

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著者

五十川将史

日本唯一のハローワーク求人専門社会保険労務士。ウエルズ社会保険労務士事務所代表。1977年、岐阜県生まれ。明治大学卒。大手食品スーパー店長、民間企業の人事担当者、ハローワーク勤務を経て、社労士の資格を取得し、独立。税理士会、金融機関、商工会議所、地域産業支援機関、日本FP協会等に向けた講演・セミナー・研修を年間60回超、受講者は3000名を超える。

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