第26回
「生まれてきた目的」を果たさせることが、子育ての極意
2017.12.18更新
人間の神秘「胎内記憶」から子育てを考える。胎内記憶研究の第一人者の医師がたどり着いた境地とは? 親の論理ではなく「子どもの本音」に耳を傾けた、子どもの「才能=生きる力」を強くする胎教法と育児法を紹介。
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この章の最初に紹介した土橋(つちはし)さんのことも、ここでお話ししておきます。土橋さんは、「私はこんな体験をしたい」と、空に向かってお願いをして、その体験をさせてくれる子どもを授かってきました。
2番目の子どものときは、「失敗してもそれを取りもどすという体験がしたいので、失敗に付き合ってくれる子にきてほしい」とお願いしました。
次女が生まれました。土橋さんが言うには、生後1年半、1日15分のみの睡眠で暮らす中、育児、家事、仕事をこなし、虐待寸前までいくようなひどい状況の中での育児だったそうです。
次女は、ずっと自分には胎内記憶がないと言い続けてきましたが、10歳となり、少しずつ自分らしく生きるコツを掴み始め、過去を振り返りこう言います。
「ママは気にすることないよ。だって、自分で最初に大変なことをいっぺんにやっちゃおうって選んできたんだから」
「ママをいっぱい抱っこするためにきたんだ」
「ママに、大変でも、希望を持てることを知らせたかったんだから」
土橋さんは幼児教室を開いています。彼女は、実際に虐待をしたわけではないのですが、その寸前までいっているので、虐待する心理というのはこういうものかということが実感としてわかります。それを知ることは、彼女が望むような幼児教育をする上で、とても大切なことだったのでしょう。
ちなみに土橋さんは、自分が実際に虐待をしないで済んだのは、その体験(つらい子育て)を自らが望んでいるということを自覚できていたから、と言います。すべては自分が望んだからこそ起きている事実であることを、見失わなかったのです。
そして、親がそのような体験をするためには、虐待の危機に立たされる子どもが必要です。虐待を体験するというプログラムをもっている子もいるので、そういう子が名乗りをあげてくれます。とは言っても、虐待されることが、その子の生まれてくる目的ではありません。あくまでも、それは手段にしか過ぎません。お母さんを幸せにするために、お母さんのもっている闇を自分も体験しないといけない、という健気な心からくるものです。
虐待をするお母さんの多くが、自分自身が親に受け止めてもらえなかったという思いをもっています。そういう闇に光を灯すには、どんな状況でも受け入れるような子どもが必要です。その子の姿を見て、お母さんの心は変化していくのです。
先ほどの未来見基さんの長男の言葉を思い出してください。
「どんなお母さんでも、ぼくたちは大好きだよ。生まれてきて良かった。お母さん、産んでくれてありがとう」
どんなにひどい虐待を受けた子どもでも、そう思っています。
自分がコントロールできなくなって、どうしても子どもに手を上げてしまうお母さんがいたら、未来見基さんの長男の言葉を、頭の中で何度も繰り返してほしいのです。
未来見基さんは、ご自身の体験や考えを『脱ペアハラ・脱虐待でハッピー子育て!』(新日本文芸協会)という本にまとめられていて、私も少し書かせていただきました。
子どもたちは、自分がどんな犠牲を払っても、お母さんに幸せになってほしいと願っています。それが、自分の生まれてきた意味だからです。目的だからです。
子育てで大切なこととは、その目的を果たしてあげることなのです。
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Mママ
2022.06.09
息子は不妊治療を16年続けやっと授かった大切な子供でした。生まれてきてくれたことに感謝のない日はなく その時に私にできる精一杯のことをやってきたつもりです。小さい頃から大胆なこと 無謀なことをするため毎日心配の連続でした。
中学生になったある日 何度も家族で話し合って約束していた決め事を破っていたことが判り そのことについて帰宅した息子を夫婦で叱りました。これからどうしたら良いか学校の先生にも相談して考えたらいいから。。そう話し合いをしている途中 来客があり一時間ほど席を外している間に自ら命を経ってしまいました。お話を読み 母親の私の育て方が影響していたのでしょうか?待ち望みやっと会えた我が子に 自分の時間が持てないほど頑張って向き合ってきたのに・・・息子がいなくなり生きる気力がありません。これも選んで 生まれてきたということなのでしょうか?