第5回
初めてハローワークで求人を出す人のための基礎知識
2018.06.08更新
【この連載は…】未曽有の「売り手市場」時代に、お金をかけずに“欲しい人材”の獲得に成功している中小企業がある。誰もが見落としていた「新しい採用戦略」とは何か? 日本唯一の「ハローワーク求人専門社労士」が教える、0円で優秀な人材を採用するハローワーク徹底活用術!
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第2章 初めてハローワークで求人を出す人のための基礎知識
初めての求人票を作成するときに必要なのはこの3枚
すでに第1章にて、求人申込に必要な「事業所登録シート(図2-1)」、「事業所地図登録シート(図2-2)」、「求人申込書(図2-3)」を受け取って記入することをご紹介しました。求人申込にはこの3枚が必要となります。
図2-1 事業所登録シート
出典:ハローワーク
図2-2 事業所地図登録シート
出典:ハローワーク
図2-3 求人申込書
出典:ハローワーク
具体的な記入方法は、ハローワークでこれらのシートと一緒に手渡される「求人申込書の書き方」などに記載してあり、記入例を参考にすることで、これらの3枚のシートを埋めることはできます。
お世辞抜きに、ハローワークで配布されているこれらのパンフレットは非常に出来がいいと思っています。本書を読まなくても素晴らしい求人票が出来上がるでしょう。しかし皆さん、電化製品を購入した際に、取扱説明書をご覧になりますか? 初期設定に必要な最低限の部分にだけ目を通す、という方も多いのではないでしょうか。
先日、ある中小企業の事業主さんに本書でお伝えするような内容のお話をしていた際に、「どうしてハローワークはこういう有益な情報を隠して、我々に教えてくれないのか?」とお叱りにも近いご質問をいただきました。
私は「今日お話しさせていただいた内容であれば、ハローワークで渡されるパンフレットにも書いてありますよ(図2-4)(図2-5)(図2-6)」とお伝えしたのですが、「そんなパンフレットはもらっていない」とおっしゃるので、その会社のハローワーク関係の書類のファイルを拝見すると、丁寧に綴じてありました。
図2-4 「求人申込書の書き方」(表紙)
図2-5 「応募したくなる求人へ!!」(表紙)
出典:ハローワーク
出典:ハローワーク
図2-6 「福祉・介護分野の求人票を見直してみませんか?」(表紙)
出典:ハローワーク
取扱説明書のように、皆さん、求人申込書の記入に必要な最低限の部分に目を通すだけですので、これも致し方ないことだと思っています。
本書に目を通された後に、ハローワークのパンフレットをご覧ください。きっと、そのパンフレットの価値が何倍にも思えてくることでしょう。
ここまでは、ハローワークで配布される「求人申込書の書き方」等のパンフレットの良さ、有効性をお伝えしましたが、大きなデメリットもあります。それはこの「求人申込書の書き方」等の記入例に影響されすぎる、という点です。求人申込書の記入例について解説した他の事例がないため、多くの求人票が、「求人申込書の書き方」等に記載されている記入例を見ながら作成され、どこか同じような文面となってしまうのです。
また、第1章で他社の求人票を見たことがない方が多いと書きましたが、これも記入例の影響が強くなってしまう要因と考えられます。もっと言えば、窓口で求人票の記入方法をアドバイスするハローワークの職員も強く影響を受けていると考えられます。なぜなら、事業所の方から「何かいい記入方法はありませんか?」と求められれば、これらのパンフレットを基にしながら説明することが多いのです。
なお、よく「ハローワークで求人を出すと、どの地域まで公開されるの?」、「ハローワークごとに出す必要があるの?」というご質問をいただきますが、事業所所在地を管轄するハローワークに受理されますと、同時に全国のハローワークで公開されることになります。ハローワークごとに提出する必要はありませんので、ご安心ください。ただし、後にご紹介する「リクエスト」という制度を使用する場合は、各ハローワークに直接赴く必要があるので注意が必要です。
この本の構成
はじめに
第1章 ハローワークだからこそ、欲しい人材は採用できる
第2章 初めてハローワークで求人を出す人のための基礎知識
第3章 無料でここまでできる!ハローワーク求人の仕組み
第4章 欲しい人材を引き寄せるハローワーク求人票の書き方
第5章 ハローワーク採用の絶対法則
第6章 他社と圧倒的微差を作る13のポイント
おわりに
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