第7回
貯蓄を習慣化するには、目標を持つ
2020.01.08更新
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「お金を貯める行為を『習慣化』するには、まずは何よりも、モチベーションを維持・向上させるための目標を立てることが重要になってくるんだ」
「少しずつお金が貯まっていけば、そのこと自体で嬉しい気持ちになります。そのことはモチベーション維持につながらないのでしょうか?」
「多少の効果はあるけれど、それだけでは、貯蓄をしたことによる成功体験が得られるわけではないので、動機付けとしては弱い」
「『老後の生活資金』のためだったら?」
「悪くはないけど、初めてお金を貯めるにしては敷居が高いかもしれないよ。その点からいうと、『病気に備えて』といった目標もNGだ」
「そうなんですか!」
「『老後の生活資金』や『病気に備えて』といった目標では、マラソン初心者がいきなりフルマラソンに挑戦するようなもので、キツイだけで、何の喜びも感じることはない。貯蓄の初心者なのだから、まずはお金を貯めることが『楽しい!』と思える目標を立てて、貯まったお金を使って、実際に、その楽しさを体験するようにしよう」
「貯めるだけでなく、お金を使ってみるのですか? でも、そんなふうに、せっかく貯めたお金を使ってしまってもいいのでしょうか?」
「大丈夫。貯めたお金を使った成功体験が得られれば、貯蓄が苦ではなくなり、また貯めようという気持ちになるものなんだ」
「お金の貯まらない人は、むやみに流行にのる『いい人』だと触れたけど、最近の若い世代のなかには、慎重に吟味して、何にお金を使うかを決めている人も、少数ではあるけれど、現われ始めているんだ」
「それはなぜですか? 給料が右肩上がりの時代ではなくなったからかなあ」
「それもあるし、ネットでいろいろ検索できる世の中だから、吟味しやすくなった面もある」
「確かに、衝動買いをするケースは少なくなったかもしれません」
「でしょう? そうした体質になれば、貯蓄もしやすくなる。それだけに、貯蓄体質になるための最初の目標は、ワクワクするもので、かつ自分で吟味する必要のあるものを選ぼう」
「どのくらいの金額を目標にするべきでしょうか?」
「金額を設定すると、思うように貯まらずに、途中で挫折してしまうこともあり得る。最初は3か月程度の短い期間を設定し、そのなかで『貯めることのできたお金=目標額』としよう。問題は何に使うかだけど、僕がおすすめするのは『旅行』だ」
「限られた予算内で、どこに行くか、吟味する必要がありますね」
「そのとおり。ネットなどでリサーチして、そのお金で最大限楽しめる旅行先をセレクトしよう。この目標を達成したら、次の目標を設定する。そうして目標を一つひとつクリアしていこう。自然と貯蓄体質が身についていくはずだ」
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