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第29回

冷え症とむくみの改善

2019.10.03更新

読了時間

【 この連載は… 】 テレビ、雑誌などでお馴染みの「姿勢」の第一人者が、疲れない体をつくる知識とメソッドを徹底紹介。医学的理論に基づいた「全身のつながり」を意識した姿勢改善エクササイズで、腰痛や肩こり、慢性疲労などの不調を劇的に改善します。
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 今回ご紹介するエクササイズと食事法は、手足が冷える、冷え症があって眠れない、座り仕事が多くて足がむくむ、朝起きると顔もむくんでいる、デコルテがすっきりしない、靴下のあとがなかなか消えない、膝下が腫れてくる、腕がむくむ、などの症状に効果的です。
 冷え症やむくみを改善してリンパの流れも解消しましょう。一日の中で朝・昼・晩に行うと効果も上がります。夜はお風呂上がりのからだが温まっているときが効果的です。

(1)開いて閉じて筋膜リリース

 椅子に座り両方の踵をつけたまま、両足先と両膝を外側に回します。あごは軽く引いたままで、背もたれにもたれかかるようにして、両手を肩より高い位置で後ろに持って行き、胸を張ります。このとき、両手と足の指は伸ばすようにしてください。この位置で20秒以上リリースします。

 次に、あごを引きながら、からだを丸めていきます。両膝と両足先をくっつけて、両手は交差して、からだを両膝にくっつけるようにします。このとき、両手と足の指は丸めるようにしてください。この位置で20秒以上リリースします。

 

 これを3回繰り返してください。慣れてきたら時間も長くしてください。次にご紹介する「自転車こぎ筋膜リリース」と「脇の下伸ばし筋膜リリース」の後にもう一度やってもらうと、効果も上がります。

 あごが上がりすぎたり、腰を反らしてしまうというのはNGです。

(2)自転車こぎ筋膜リリース

 椅子に座り、お尻は前に出し、背もたれにもたれかかり、椅子の横を両手で軽く握っておきます。

 片方の膝はなるべく伸ばして足底は床につけます。もう一方の膝は曲げながら胸に近づけていきます。

 つま先も手前に引きつけます。ここで10秒以上リリースします。

 次に反対も行います。決して無理せず、出来る範囲で10秒以上リリースします。左右をそれぞれ5回繰り返してください。慣れてきたら時間も回数も長くしてください。

 腰が丸まりすぎたり、膝を無理に胸に近づけようとするのはNGです。

(3)脇の下伸ばし筋膜リリース

 椅子に座り、右腕を頭上に挙げ、左腕を背中の後ろに回して、それぞれの肘を90゜の直角に曲げます。これが構えです。


 そして、両方の肩甲骨を、後ろから見て反時計回りに回すように腕を動かしていきます。肘は直角に曲げたままです。ここで20秒以上リリースします。


 さらに、からだを左に倒して右の脇の下をしっかり伸ばして20秒以上リリースします。

 次に左腕を頭上に挙げ、右腕を背中の後ろに回して、両方の肩甲骨を、後ろから見て時計回りに回すように腕を動かしていきます。肘は直角に曲げたままです。ここで20秒以上リリースします。さらに、からだを右に倒して左の脇の下をしっかり伸ばして20秒以上リリースします。
 左右をそれぞれ3回繰り返してください。左右で伸びにくい側は30秒以上じっくりと時間をかけるようにして下さい。慣れてきたら時間を長くしてください。

 肩甲骨を回すときに肘だけ曲げてしまう、からだを倒すときにお尻が浮いてしまうというのはNGです。

(4)むくみ改善の食事

 塩分を摂り過ぎると、血液中の水分を血管やリンパ管の外に押し出すことになり、余分な間質液を増やしてしまいますので、塩分の摂りすぎは避けましょう。
 水分補給は、日中は多めで、夜は少なめにしましょう。飲み物は、できるだけ温かい方が良いです。マッサージなどを受けた後も、老廃物の排出を助けるために、ぬるめの水分をコップ2杯ほど摂りましょう。
 また、アルコールは、血管内脱水の作用がある為、お酒を飲みすぎると体の水分が失われ、血液濃度が高くなります。高くなった濃度を下げるためには、血管内に水分を取り込む必要があります。この時に取り込んだ水分の一部がむくみになります。アルコールの摂りすぎは避けましょう。
 カリウムを多く含む野菜や果物、ビタミンB1(豚肉、玄米、蕎麦、落花生、大豆、うなぎなど)を多く含む食べ物や海草類は水分代謝をスムーズにする働きがあるので、積極的に摂りましょう。
 辛い物や味の濃い物はリンパ液濃度を高めますので、リンパ管の中の老廃物が排泄されにくくなります。タンパク質やミネラル(特にカリウム、カルシウム、マグネシウムなど)のバランスをよく考えましょう。
 月経前にむくむ方にはビタミンB6(かつお、まぐろ、さんま、鮭、肉類のレバー、バナナ、さつまいも、など)が有効です。なお、カリウムの過剰摂取は、腎機能障害などがあると重大な問題につながることもあるので注意が必要です。
 次回は、「正しい枕の選び方」について解説します。

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【第16回までで解説した上半身の姿勢改善が、本になりました。】
『疲れない体になるには筋膜をほぐしなさい』

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著者

竹井 仁

首都大学東京健康福祉学部理学療法学科教授。医学博士、理学療法士、OMT。教育機関で学生教育を実践するかたわら、病院と整形外科クリニックにおいて臨床も実践。各種講習会も全国で展開。専門は運動学・神経筋骨関節系理学療法・徒手療法。解剖学にて医学博士取得。「世界一受けたい授業」「ためしてガッテン」「林修の今でしょ!講座」など多数のメディアに出演。著書多数。 

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