第2回
【歌舞伎を見る前に】2.登場人物は見た目が9割?
2017.10.01更新
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歌舞伎を見る前に知っておきたい基礎知識として演目の種類や独特な演出の仕方から、上演頻度の高い人気演目のあらすじと鑑賞ポイントを、マンガでじっくりと解説します。
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![時代物と世話物、最初に見るのはどっちがいいかにゃ~ 世話物はセリフが話し言葉だったりするから分かりやすい、ってよく言われるにゃんよ 時代物は難しいってこと? だいじょうぶ。歌舞伎は物語を理解しやすいように役柄がパターン化されているにゃん 得に時代物は様式化が進んでいるから、見た目で役柄が分かりやすいにゃん。例えば、隈取※1](http://43mono.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/kabuki2_il01.png)
![隈取は歌舞伎独特の化粧法で、大きくは、赤は正義、青(藍色)は悪、茶は人間以外の不気味な役に使われるにゃん](http://43mono.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/kabuki2_il02.png)
![歌舞伎では、善人の男性役は立役(たちやく)、悪人は敵役(かたきやく)と呼ぶにゃんよ じゃ、赤の隈取は立役で、青の隈取は敵役だにゃ](http://43mono.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/kabuki2_il03.png)
役柄の個性がわかる隈取(くまどり)※1
初代市川團十郎が人形浄瑠璃をヒントに、顔の血管や筋肉を誇張するために創作したのが始まり。二代目市川團十郎が、牡丹の花をヒントに「ぼかし」という技法を考案するとデザインは洗練され、現在五十種類はあると言われている
![立役の中でも、役柄の性格で三つに大きく分けられるにゃん。例えば 荒事 実事 和事 荒事と和事は対照的だにゃー!](http://43mono.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/kabuki2_il04.png)
江戸の荒事(あらごと)、上方の和事(わごと)
荒事は荒武者事の略で、元禄期、初代市川團十郎に始まる演技スタイル。誇張された扮装、派手な隈取、大きな見得のポーズが特徴で、舞台は豪快で力強い。
江戸の荒事に対するのが、上方(京都・大坂)で誕生した和事。女性的でやわらかい芸風が特徴。元禄期、初代坂田藤十郎によって完成した。
![女性役は女方(おんながた)と呼ぶにゃんよ 聞いたことある! 江戸時代は職業や身分が違えば、服装や言葉遣いも違ったにゃん。例えば同じ年頃でも、都会育ちと田舎育ちでは… どっちもかわいいけど、都会のほうはお嬢様風で、田舎のほうは働き者。キャラが正反対になっていておもしろいにゃ。](http://43mono.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/kabuki2_il05.png)
歌舞伎ならではの「女方」はこうして誕生した
江戸時代初期、出雲の阿国(おくに)の「かぶき踊り」が人気を呼ぶと、それにあやかって遊女などによる「女歌舞伎」が流行する。風俗が乱れるという理由で幕府から禁止されると、今度は少年だけの「若衆歌舞伎」が流行。それも風俗の乱れを理由に禁止されたため、成人男性だけの「野郎歌舞伎」が始まった。若衆歌舞伎のときも女性役を演じる役者はいたが、野郎歌舞伎では女性らしさを表現する技術が磨かれるようになり、今日の女方へと発展していく。
役柄と役者の関係
一座で最高位の役者は座頭(ざがしら)役者と呼ばれた。座頭が演じるのは立役か、敵役の「実悪(じつあく)」か「公家悪(くげあく)」。一方、女方のトップは立女形(たておやま)と呼ばれ、「傾城(けいせい)」や「片はずし」を演じる。
匿名
2021.12.04
🙂