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よみものどっとこむ

胎内記憶でわかった こどももママも幸せになる子育て 産婦人科医 池川明

第3回

お腹の中の赤ちゃんには、外の様子がわかっているって本当?

2017.09.28更新

読了時間

【 この連載は… 】 人間の神秘「胎内記憶」から子育てを考える。胎内記憶研究の第一人者の医師がたどり着いた境地とは? 親の論理ではなく「子どもの本音」に耳を傾けた、子どもの「才能=生きる力」を強くする胎教法と育児法を紹介。

 胎内記憶のある子どもたちの話を聞いていると、本当におもしろいですよ。さきほどの、テレビの怖い番組の話もそうですが、お腹の中にいながら、外の光景を見ていたような話をしてくれる子どもがいます。テレビの場合は、その音声からお腹の外の様子を推測することができますが、中には、まるで実際に見ていたようなことを言う子どももいます。音は、お母さんの皮膚を通してでも届きますが、景色はどう考えても見えないはずですから、何とも不思議なのです。

 妊娠中、よく夕日を浴びながら、海沿いの公園を散歩していたお母さんがいました。そのお母さんに子どもが言ったこと。

「お腹の中にいたときにね、木とかビルとか街灯が見えたよ。雲とかオレンジ色で、夕焼けみたいだった。道路もオレンジ色だった」

 2歳7か月の男の子です。お腹の中での記憶を聞いたら、そんなことを言い出したのです。お母さんが夕日を浴びながら散歩をしていたということは、その子には生まれてからひと言も言っていません。

 もう1人、4歳の女の子です。お母さんが妊娠中によく散歩していた公園へ、彼女をはじめて連れて行ったときのことです。

「ここ、知っているよ。おへその穴から見てたもん」

 人体の構造からすれば、子宮の中にいる赤ちゃんが、お母さんのおへそを通して外を見ることなどできません。でも、このお子さんは、おへそから外が見えるという感覚を覚えたのです。同じことを多くの子どもが語ります。これはいったい、どういうことなのでしょうか?

 たぶん、私たちのものを聞くとか見るという感覚と、お腹の中の赤ちゃんの音の聞き方、物の見方というのは違うのではないでしょうか。ひょっとしたら、お母さんが見たもの、感じたことは、何らかの形で赤ちゃんに伝わっているのではないかと、私は思うのです。

 物が見えるのは、光の振動を、目がキャッチして、それを脳で映像にするからです。感情にも周波数があります。もとは波動なのです。それがどういう経路かはわかりませんが、赤ちゃんに伝わっていって、それが赤ちゃんには映像や音、感情として認識できるのではないでしょうか。

 たとえば、テレビですが、チャンネルを合わせることで、たくさん飛び交っている電波の中で、ある周波数を選んでキャッチし、それを受像機で映像にしているわけです。それと同じように、お母さんが見たこと、感じたことは、電波のように赤ちゃんのところに伝わっていって、赤ちゃんがそれをキャッチしている可能性も考えられます。テレビでは映像や音しか伝わりませんが、赤ちゃんはお母さんの感情までも感じているのです。ひょっとしたら、へその緒が、アンテナの役割をしているのかもしれません。だからその子は、「おへその穴から見えた」と言ったということも考えられます。

 それが正しいかどうかは、かなり先の科学的な研究が証明してくれるかもしれませんが、現時点では、この現象は科学では説明できません。しかし、胎内記憶のある子どもたちの証言を聞く限り、お腹の中の赤ちゃんは、お母さんの感覚や感情を、どうもかなりクリアにキャッチしているのは間違いないようです。

 妊娠している方は、今、自分が見ていることは、お腹の中の赤ちゃんも一緒になって見ていると考えてもいいだろうと思います。自分が感じているのと同じことを、赤ちゃんも感じています。すてきな景色を見て感動すれば、同じように赤ちゃんも感動してくれるのです。そう考えるとワクワクしませんか。

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著者

池川 明

1954年東京生まれ。帝京大学医学部大学院修了。医学博士。上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、1989年に池川クリニックを開設。胎内記憶・誕生記憶について研究を進める産婦人科医としてマスコミ等に取り上げられることが多く、講演などでも活躍中。母と子の立場に立った医療を目指している。著書に『おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと』『ママのおなかをえらんできたよ。』(以上、二見書房)『笑うお産』(KADOKAWA)など多数。

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