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自社ホームページにアクセスした企業を「見える化」して、10件の電話営業だけで売上をアップさせる技術 熊谷 竜二

第14回

3-6 メール文章の作成方法(下)

2018.09.07更新

読了時間

中小企業の約50%の企業が経営の重要課題に「営業に関する課題」をあげています。人材売り手市場の昨今、小さな会社にとっては営業人材を新たに採用することが難しい状況です。そこで、コストをかけずに、営業効果を上げる方法を実践している「営業支援コンサルタント」が教える、魔法の営業述を解説していきます。
「目次」はこちら

メールDM文章の構成要素~戦略シートの関係

 メール文章の構成ですが、ここで重要になってくるのがADAマーケティングの考え方です。
 メール文章そのものは、ADAマーケティングの中では、「Attention:気付きを与え関心を持たせる」という役割を担います。
 メール文章の中でも、

気付き(Attention)→欲求の喚起(Desire)→行動(Action)

 の流れを作ります。

 メール文章は以下の構成で組み立てていきます。
 構成要素に、事前に作成した戦略シートから必要な項目を当て込むことで、簡単にメール文章を作成することが出来ます。

構成要素

Attentionブロック:メールに気づき開かせる

(1)送信者名
(2)タイトル

Desireブロック:興味を持ってもらう

(3)宛名
(4)挨拶
(5)自社紹介
(6)主旨紹介
(7)商品一言
(8)ベネフィット
(9)課題提示
(10)課題解決
(11)商品紹介

Actionブロック:ホームページに誘導する

(12)ランディングページへの誘導
(13)受信拒否
(14)著名

Attentionブロック:メールに気づき開かせる

 メールDMの第一の関門は、ターゲット企業に送ったメールに気づいてもらうこと、そしてメールを開いてもらうことだとお伝えしました。
 メールを受け取った人は、まず「送信者名」と「タイトル」で、そのメールが「自分に必要なものか、そうでないのか」を判断します。したがって「送信者」と「タイトル」で相手に必要がないと思われてしまうと、メールは開かれることもなく削除されてしまうでしょう。必要かそうでないかは「送信者名」→「タイトル」の順番で判断されます。

(1)送信者名

 送信者名は最初に判断されます。開かれる「送信者名」とは以下のようなものです。

 ・自分の知っている人からのメール
 ・個人名が入っているメール(内容を見ずに削除しづらい)

 メール送信者が知り合いであればメールは開かれます。逆にネットショップ等からのメルマガや、売り込みメールなどの場合は開かれることなく削除される確率が高まります。
 送信者が知り合いでない場合でも、送信者名に個人名が記載されたメールは、個人名が入っていないメールと比較すると開かれやすくなります。
 私のこれまでの経験で言いますと、開かれる順番は以下の通りとなります。

(1) 熊谷 竜二
(2)ナレッジコンサル 熊谷 竜二
(3)Ryuji Kumagai
(4)(株)ナレッジコンサル
(5) KNOWLEDGE CONSULTING 熊谷

 送信者にアルファベットを含めた場合、日本語だけの送信者名と比較すると読み飛ばされる確率が高くなる傾向があるようです。

(2)タイトル

 メール送信者名が確認されたら、次に判断されるのはメールのタイトルです。
 開かれやすいメールの「タイトル」とは、以下の特徴を持つものとなります。

 ・自分に必要と判断されるタイトル
 ・タイトルだけでは自分に必要なのかそうでないのかを判断出来ないタイトル
 ・内容を見てみないと問題・自社への不利益を生じる可能性があるタイトル

 よくやってしまいがちなのは、売りに走ってしまうようなタイトルや、メルマガのように奇をてらったタイトルです。
 通常、初めての相手に送信するメールにおいて、タイトルだけでニーズを喚起することは中々難しいものです。
 したがって、まずはメールを開いてもらうことを目的としてタイトルを考え、本文で商品情報を伝え、興味を持ってもらうようにします。
 必ずしもこのようなタイトルがよいという意味ではありませんが、開かれやすい例としては、開いてみないと内容がわからないものや、タイトルだけで削除してよいかどうか判断出来ないものなどの参考例としてご了解いただければと思います。

 ・はじめまして
 ・ご相談です
 ・協業のご相談です
 ・御社製品について
 ・教えてください

 また、タイトルだけで内容が想像されてしまうもの、開く・開かないの判断をつけられやすいものは避けた方がいいでしょう。

・〇〇商品のご提案
・〇〇商品について
・〇〇でお困りの方へ

Desireブロック:興味を持ってもらう

 Desireブロックはメールの本文です。メールタイトルに関心を持ちメールを開いたターゲットに、より興味をそそる情報を提供することが目的です。
 商品に関するすべての情報を記載するのではなく、ターゲットの課題をピンポイントで指摘し、その課題をあなたの商品が解決出来ること、あなたの商品を利用することで得られるターゲットのベネフィットを中心に記載し、興味を喚起します。

(3)宛名

 メールの送信先は、基本的にインターネット上に公開されているメールアドレスです。
 それは企業の問い合わせ窓口の代表メールアドレスであるケースがほとんどです。
 したがって送信したメールはあなたの会社が届けたいと思った人にピンポイントで届く訳ではなく、企業の受付に届く可能性が高いため、あなたがメールを届けたい担当者に転送してもらえるよう、メール本文の冒頭に「宛名」を記載しておかなければなりません。
 情報を届けたい人が、相手の企業の社長であればホームページ等で社長名を事前に調べ「〇〇社長」と記載した方が転送してもらえる可能性は高まります。
 情報を届けたい人が社長ではなく、名前がわからない場合は「総務ご責任者様」といった部署と役職で宛名を記載します。この宛名を記載することは非常に重要です。宛名は後でご紹介します電話営業の際にも必要になってきますので、必ず記載するようにしてください。

(4)挨拶

 会ったことのない人(特に決裁者)に対して、初めて送信するメールです。
 一対一で挨拶するように、礼節をわきまえ失礼のない書き出しの挨拶にします。

(5)自社紹介

 自社、あるいはメールの送信者個人が何者なのか名乗ります。「自社PRシート(7)」の内容を当てはめます。これは、後ほどご説明します特定電子メール法を遵守する意味でも必要です。

(6)主旨説明

 何のためにメールをしたのか、「メール案内の主旨」を記載します。「何を提供したいか」を明確に伝えます。そしてこのタイミングで、提案したい商品・サービスの概略を短い言葉で簡単に伝えます。「〇〇のご紹介でご連絡しました」「〇〇のご相談でご連絡しました」

(7)商品一言

 提案したい商品がイメージ出来る簡単な紹介を、簡潔な文章で記載します。
「商品PRシート(2)」の内容を当てはめます。

(8)ベネフィット

 商品を手にすることで顧客が得られる、利益や状態、最終的な姿。
「ターゲット別PRシート(5)」の内容を当てはめます。
 上記が明確になっていない場合は、「商品PRシート(3)」の内容を当てはめます。

(9)課題提示

 ターゲットが抱えている主要な課題を記載します。
「ターゲット別PRシート(6)」の内容を当てはめます。

(10)課題解決

 必要に応じて記載します。メールDMは興味を喚起することが目的ですから、ここで問題解決をすべて記載してしまうとホームページを見る理由がなくなってしまいかねません。文章が長くなるようであれば、前項の「課題提示」だけ行い、「それを解決出来る方法はホームページで詳しくご紹介しています」として、ホームページに誘導してもよいです。
 記載の必要があれば「ターゲット別PRシート(7)」の内容を当てはめます。

(11)商品紹介

「商品一言」で商品のイメージがつきづらい場合には、ここで必要に応じて補足します。記載の必要があれば「商品PRシート(4)」の内容から、長くならないよう主要なものを当てはめます。

Actionブロック:ホームページに誘導する

 Actionブロックは、メール本文(Desire ブロック)を読んであなたの商品のより詳しい情報を得たくなったターゲットに対して、ホームページへわかりやすくスムーズに誘導することが目的です。

(12)ランディングページへの誘導

 案内するURLはランディングページのURLを記載します。あなたのホームページのURL+「?kcid=」+「個別ID」です。

http:// あなたのホームページのURL ?kcid= 個別ID

※ランディングページとは、ホームページへの訪問者がはじめに参照するページのことをいいます。最初に着地(ランディング)するページという意味です。

(13)受信拒否

 受信拒否の通知を受けるための案内を記載します。受信拒否案内の記載は特定電子メール法上の義務となります。
【例】今回このようなご相談をさせていただきましたが、ご不要な場合はこのメールに返信で「不要」といただければ、今後お送りしないよう手配いたします。
 大変ご面倒かとは思いますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

(14)署名

 会社名、送信者(個人氏名)、送信者の住所、苦情・問い合わせなどを受け付けることが出来る電話番号・電子メールアドレス・URLなどを記載します。この記載も特定電子メール法上の義務となります。

図:メールテンプレート

図:メールテンプレートを使った当社の例

「目次」はこちら

この本の構成

はじめに
第1章 営業がヤルことは3つだけ
第2章 事前準備
第3章 メール
第4章 アクセスログの取得
第5章 電話営業
第6章 改善
おわりに

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著者

熊谷竜二

1968 年千葉県出身。営業支援コンサルタント。株式会社ナレッジコンサルティング代表取締役。 1992 年キヤノンマーケティングジャパン株式会社(東証一部上場)に就職後、企画力と実行力が評価され20 代で開発リーダーに就任。全社的な業務システムを次々に立ち上げる。それらの先進的なシステムは日経コンピュータなど多くの雑誌に取り上げられ、その技術について全国を講演。30 代で「IT 技術を使った営業支援コンサルタント」に抜擢され全国のキヤノン販売店(中小企業)の営業コンサルティングに従事。その経験を武器に40 歳になった2009 年に18 年務めたキヤノンを退社し起業。時はリーマンショックの数カ月後という大不況。妻と中学1 年生を筆頭に3 人の息子を抱え1 年半まったく売上が立たない生活に陥る。退職金の貯金が底をつき、とてつもない恐怖と絶望を味わう。そんな苦労の中、自身の営業を改善するために「自分のサービスに興味を持っている人(企業)が事前にわからないだろうか」というシンプルな発想から「ホームページを見た企業がわかる、つまり自社のサービスに興味を持っている企業がわかる」営業支援システム(特許出願済)を発案。この仕組みを使い自社営業を実施したところ、売上が上昇。このシステムを自分と同じ営業に苦労している人のために、電話営業の代行をセットにした「営業丸ごとパック」を発売すると爆発的に売れ会社の売上は安定し、生活は改善。新規顧客の獲得に特化し他社にない唯一無二のそのサービスは、商談獲得率が通常1 〜 2%といわれる中、平均16.5%(成果数/架電企業数)を記録。その営業支援システムは先進的な考え方と成果の高さから、大手から中小ベンチャー企業まで、累計1000 社以上の企業で活用され、高く評価されている。

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