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よみものどっとこむ

胎内記憶でわかった こどももママも幸せになる子育て 産婦人科医 池川明

第9回

トレーニングをすることで、赤ちゃんとコミュニケーションがとれる

2017.10.19更新

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【 この連載は… 】 人間の神秘「胎内記憶」から子育てを考える。胎内記憶研究の第一人者の医師がたどり着いた境地とは? 親の論理ではなく「子どもの本音」に耳を傾けた、子どもの「才能=生きる力」を強くする胎教法と育児法を紹介。

「ママとお話ができて、お腹の中は楽しかったよ」

 お腹の中の赤ちゃんは、お母さんにいろいろなことを伝えようとしています。おしゃべりができるようになったばかりの子どもは、「ママ、あのね……」と、いっぱいいっぱいお話ししたがりますが、お腹の中にいるときも、まだお話ができないときも、みんな同じように、お母さんとたくさんお話がしたいのです。

 そして、おしゃべりを始めたばかりの子どもの話を、一生懸命に聞いてあげれば、子どもはとても機嫌がいいし、上手に聞けば、その子が何を望んでいるかもわかりますから、子育てはとてもスムーズに進んでいきます。それは、お腹の中の赤ちゃんも同じです。

 お腹の中の赤ちゃんと上手にコミュニケーションをとったお母さんたちは、陣痛があまり強くなかったり、病院へ行ったらすぐに生まれたりと、とても楽な出産ができる場合が多いようです。また、生まれてからも、子どもの成長が、育児書に書いてあるよりも早いというのも、お腹の中にいるときからお母さんとコミュニケーションをとっている赤ちゃんの特徴としてあります。また、泣いてお母さんを困らせることも少ないし、1人でトイレができる時期も早かったと話してくれるお母さんもたくさんいます。

 お腹の中の赤ちゃんとコミュニケーションができると心配事がどんどんと減っていきます。出産が近づくと、どの段階で病院へ行けばいいのかと、不安をもつ妊婦さんも多いでしょう。ちょっとお腹が張ったり痛みがあると、「生まれる〜!」と駆け込んでくる人がいますが、実際には、まだまだ先のことで、「そんなに慌てなくていいですよ」と言って帰したりすることもよくあります。車で駆けつける途中で生まれたらどうしようという心配があるから、ついつい早めに動いてしまうのでしょう。

 赤ちゃんとコミュニケーションをとっている人は、赤ちゃんが「そろそろだよ」と教えてくれているのを、ピッと感じ取ることができます。そのタイミングで来てくだされば、すぐに分娩室へ入って、しばらくすると「オギャー」と誕生を迎えることも可能です。

 しかし、どうやってコミュニケーションがとれるようになるだろうか? ということが問題です。そんなことは、どこでも教えていませんから。

 私は、普段からのトレーニングが大事だと思います。お腹の中の赤ちゃんは、お母さんとコミュニケーションをとるのが大好きで、いつも、何らかのメッセージを発しています。そのことを、常に意識して、何かを感じたら、それを赤ちゃんからのメッセージと受け取って、そこで感じたことを行動として示してみるということを、毎日やってみるのです。

 それを積み重ねていくと、ああこういうことなんだと、はっきりと感じられるようになります。必ずしも言葉でメッセージが来るとは限りません。五感や六感をつかった感覚としてわかることもあります。

 まったくその感覚がわからない人は、とにかく赤ちゃんに話しかけてください。そして、「あなたは何をしたいのかな? ママは、あなたの気持ちがわかりたいんだ。今はわからなくてごめんね。わかるようになりたいなあ」といったことを言い続けます。それだけでも、「ママは、自分のことを気にかけてくれているんだ」と、赤ちゃんはうれしくなります。これも、立派なコミュニケーションです。

 ぜひ、こういう日々の努力を続けてください。どうですか。もし、お腹の中の赤ちゃんとお話ができたらすばらしいと思いませんか。ぜひ、できるようになりましょう。できている人はいっぱいいますし、だれでも、今言ったような訓練を積み重ねれば、必ずできるようになりますよ。

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著者

池川 明

1954年東京生まれ。帝京大学医学部大学院修了。医学博士。上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、1989年に池川クリニックを開設。胎内記憶・誕生記憶について研究を進める産婦人科医としてマスコミ等に取り上げられることが多く、講演などでも活躍中。母と子の立場に立った医療を目指している。著書に『おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと』『ママのおなかをえらんできたよ。』(以上、二見書房)『笑うお産』(KADOKAWA)など多数。

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