第4回
1-2 ADA マーケティングとは
2018.06.27更新
中小企業の約50%の企業が経営の重要課題に「営業に関する課題」をあげています。人材売り手市場の昨今、小さな会社にとっては営業人材を新たに採用することが難しい状況です。そこで、コストをかけずに、営業効果を上げる方法を実践している「営業支援コンサルタント」が教える、魔法の営業述を解説していきます。
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1-2 ADA マーケティングとは
3ステップ営業法の詳しい解説に入る前に、理解しておいていただきたいことがあります。
それは「人が物の購入を決定するまでにとる消費者の行動プロセス」についてです。
接点を持たないターゲットとの関係を築き、購買まで導くために、3つのプロセスを理解してプロモーションを実施していくことが大切です。
本書では、この3つのプロセスを実施するマーケティング手法を「ADAマーケティング」と呼びます。
ADAマーケティングは、ターゲットに、
(1) Attention(注意を引く)
(2) Desire(欲求を喚起する)
(3) Action(行動を促す)
というプロセスを実施する手法で、それぞれの頭文字をとった言葉です。
本書で紹介する「メールを送信する」「ホームページに誘導してアクセスログを取得する」「電話営業をする」という3ステップ営業法も、このADAマーケティングに則った手法です。そのため、営業プロセスを構築するには、このADAマーケティングの考え方が非常に重要になります。
例えば、次の例を考えてみてください。
● あなたがいきつけの美容室で雑誌を読んでいた時、ある商品のことが紹介されているページを見て、その商品に関心を抱きました。
→ Attention(注意を引かれる)
● あなたは家に帰ってからインターネットでその商品のことを調べました。ホームページでその商品を深く知るとその商品への関心がより増し、欲しくなってきます。
→ Desire(欲求を喚起される)
● あなたは調べた情報を元に検討した結果、ついに商品を購入することにしました。
→ Action(行動を促される)
このように人が商品の購入を決定するまでの行動プロセスは、概ね同じような流れを辿ります。
※このADAマーケティングは、経済学者ローランド・ホール(Roland Hall)によって提唱され、マーケティングでは広く知られるようになった「AIDMAの法則」にも則っています。
ADAマーケティングを構成する3つのプロセス
● Attention:気づきを与え注意を引く
最初のAttention は、ターゲットにあなたの会社や商品に気づき知ってもらう、「認知の段階」のプロセスになります。この認知段階で興味を持ってもらわなければ次の段階に進んでもらえないため、相手に気づきを与え注意を引く、大切な段階です。
3ステップ営業法では、1ステップ目の「メールを送信する」がこの段階に当たります。
「メールを送信する」ステップでは自社が狙うターゲットに、あなたの会社の商品を案内することで気づきを与え、メール文章を読ませることで興味・関心を持って「ホームページへと誘導」します。
Attentionの目的
(1)注意を引くこと
(2)関心を持ってもらうこと
(3)次のDesire プロセスに誘導すること
● Desire:欲求を喚起する
Desire は、Attention のプロセスで興味を持ったターゲットに対して、あなたの会社および、あなたの商品について詳しい情報を伝えると共に、ターゲットが知りたい疑問に答えることで「欲求を喚起する」プロセスです。
3ステップ営業法では、2ステップ目の「ホームページに誘導する」がこのプロセスに当たります。
メールDMにて興味を持ってホームページにアクセスしてきた潜在顧客に対して、ホームページ上で画像や動画などを駆使することでより詳細な商品情報を伝え、欲求を喚起しあなたが求める次の行動へと繋げていきます。
Desireの目的
(1)欲求を喚起すること
(2)次のAction プロセスに誘導すること
● Action:行動を促す
最後のAction は、欲求が高まった潜在顧客に対して「行動を促す」プロセスです。
3ステップ営業法では、3ステップ目の「電話営業をする」がこのプロセスに当たります。
電話営業では、ホームページを見て商品の欲求が高まった潜在顧客から、あなたの会社および商品に対する信頼を得て訪問による面談を取り付けます。
Actionの目的
(1)顧客の不安を取り除く
(2)あなたの会社が信頼を得る
(3)行動を促しゴールに繋げる
このADAマーケティングは、相手の心理状態に合わせて段階的に営業アプローチを実施することでスムーズに商品を訴求するマーケティング手法です。
後ほどご紹介します「メール文章」や「ホームページの構成」、「電話営業のトークスクリプト」を作成する際にも、このADAマーケティングを活用します。
この本の構成
はじめに
第1章 営業がヤルことは3つだけ
第2章 事前準備
第3章 メール
第4章 アクセスログの取得
第5章 電話営業
第6章 改善
おわりに
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