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第6回

2-1 営業の成否を分ける3つの要素

2018.07.11更新

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【この連載は…】中小企業の約50%の企業が経営の重要課題に「営業に関する課題」をあげています。人材売り手市場の昨今、小さな会社にとっては営業人材を新たに採用することが難しい状況です。そこで、コストをかけずに、営業効果を上げる方法を実践している「営業支援コンサルタント」が教える、魔法の営業述を解説していきます。
「目次」はこちら

営業の成否を分ける3つの要素

 3ステップ営業法によって、現状より商談の獲得は効率化していきます。しかし、より商談獲得の精度を上げていくには、各ステップにおいてターゲットの購買意欲を刺激するPRが重要になってきます。

 各ステップでいうと、「メールを送る」ではメール文章、「ホームページのアクセスログを取得する」であればランディングページの内容、そして「電話営業をする」では電話営業トークスクリプトがそのPRの内容になります。
  各ステップにおいて購買意欲を刺激するPRを作成していくには、以下の3つの要素が重要になります。

商品/ターゲット/プロモーション

商品

 商品は、あなたの会社が売っていく製品やサービスです。マーケティングでは有形無形にかかわらず製品と捉えます。製品が売れる形になって商品といったり、会計上の定義などでも呼び方は変わりますが、本書では有形無形にかかわらずまとめて商品と定義します。

ターゲット

 ターゲットは、自社の商品を欲する可能性のある顧客群です。
  多くの企業では自社の商品のターゲットについては、「首都圏」の「XXXX業」「従業員規模XXX以上」「年商XXXX円以上」というように顧客像を設定していると思います。
  本書ではさらにターゲットの欲求や課題まで深掘りし、ターゲットを細分化していきます。本項におけるターゲットの定義は、「同じ欲求や課題を持つ一定数の顧客群」とします。

プロモーション

 プロモーションは、自社の商品の強みをそれを必要としている顧客に対して的確に、かつ欲求に訴えるように伝えることです。言い方を変えると、商品について相手に響く形で伝達し、購買行動に繋がる「人を動かす表現」をすることです。

 以上の3つの要素がバランスよく機能して、初めてあなたの会社の商品を顧客に訴求していくことが可能になります。しかし、以下のように商品、ターゲット、プロモーションのどれか一つでも欠けてしまっては商品が売れることはないのです。

※訴求とは、マーケティングで宣伝や広告によって、対象者の購買意欲を刺激することをいいます。

●商品そのものがよいものでなければ、いくら口八丁手八丁で魅力を広げてみせても顧客にはすぐに見透かされてしまいます。(商品力不足)

●あなたの会社がどんなによい商品を売っていたとしても、それを欲していない人に興味を示してもらうことは出来ません。(ターゲットの不一致)

●商品がよいもので、ターゲットが合っていても、その商品の魅力を十分に伝えることが出来なかったり、顧客の感情に訴えるメッセージを発信出来なければ、興味を示してもらうことは出来ません。(プロモーション不足)

 商品、ターゲット、プロモーションの3要素を変更したことにより、商品の売上が改善した例を一つご紹介します。

 当社のお客様で、マジック(手品)ショーを運営しているイベント会社がありました。普段は個人向け、特にファミリー層向けのイベントを行っている会社でした。個人向けのマジックショーであれば自ら集客して、いつも募集数を大きく上回る応募を獲得し、抽選にしてマジックショーを開催しなければいけないほど集客が出来ていたのですが、個人向けのマジックショーでは収益性が悪くビジネスにならないため、法人向けに活動を広げたいとのことで当社にご相談に来られたわけです。
  最初は企業向けに忘年会や新年会等のイベントで、自分たちのイベント会社を使ってもらうというビジネスモデルで企業に営業しましたが、まるで反響はありませんでした。
  忘年会や新年会にわざわざマジックショーを開催する企業など、ほとんどなかったのです。
  そこで検討した結果、方針を大きく変えることにしました。
  ターゲットを住宅ハウスメーカーに絞ったのです。
  住宅ハウスメーカーは、就学前の幼い子供を持つ若いファミリー層(住宅一次取得者層)を最重要ターゲットにしており、常にそのようなファミリー層の集客に注力していることに着目しました。元々このイベント会社は個人・ファミリー層の集客が得意だったため、「幼い子供を持つ若いファミリー層を集めることが出来る強み」を商品にしようと思いついたのです。
  そこで、マジックショーの告知をする際、無料招待として応募を募りました。応募を受ける際、抽選という名目で事前アンケートを取り、若いファミリー層だけを選別し、イベントに招くようにしました。つまりハウスメーカーが集客したいターゲット層だけを効率よく集められるビジネスモデルにしたのです。
  イベント会場をハウスメーカーの住宅展示場にして、イベントが終わった後、自然に住宅を見てまわってもらえるようにしました。このビジネスモデルを他のハウスメーカーにも提案したところ、多くの受注を獲得することが出来、このイベント会社の収益モデルも大きく改善しました。
  つまりこのイベント会社は、自分たちの商品を「マジックショーの提供」から「ハウスメーカー向け住宅一次取得者層集客サービス」へと変えてプロモーションし大成功したわけです。しかしこのイベント会社が行うこと(商品)はほとんど変わっていません。あえて言えばショーの中身で、子供達の喜ぶレパートリーが増えたくらいです。
  ご紹介した例では、商品を変えることなくターゲットを一般個人客から、ハウスメーカー(法人)に変え、そのターゲットのニーズに合わせてプロモーション内容を変えました。その結果、売上も大きくアップしたという実例です。

 この例のように商品が売れていくビジネスモデルを作るには、
 自社の“商品"を、
 適切な“ターゲット"に対して、
 相手が欲するかたちに商品の見せ方を変えて、“伝達(プロモーション)"すること
  が重要となります。

 この後のページでは、自社の商品の強みを一つひとつ掘り下げながら、何の「商品」「誰(ターゲット)」に、どのように「訴求(プロモーション)」をしていくのか、効率的に整理が出来る営業戦略シートをまとめていきます。

「目次」はこちら

この本の構成

はじめに
第1章 営業がヤルことは3つだけ
第2章 事前準備
第3章 メール
第4章 アクセスログの取得
第5章 電話営業
第6章 改善
おわりに

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著者

熊谷竜二

1968 年千葉県出身。営業支援コンサルタント。株式会社ナレッジコンサルティング代表取締役。 1992 年キヤノンマーケティングジャパン株式会社(東証一部上場)に就職後、企画力と実行力が評価され20 代で開発リーダーに就任。全社的な業務システムを次々に立ち上げる。それらの先進的なシステムは日経コンピュータなど多くの雑誌に取り上げられ、その技術について全国を講演。30 代で「IT 技術を使った営業支援コンサルタント」に抜擢され全国のキヤノン販売店(中小企業)の営業コンサルティングに従事。その経験を武器に40 歳になった2009 年に18 年務めたキヤノンを退社し起業。時はリーマンショックの数カ月後という大不況。妻と中学1 年生を筆頭に3 人の息子を抱え1 年半まったく売上が立たない生活に陥る。退職金の貯金が底をつき、とてつもない恐怖と絶望を味わう。そんな苦労の中、自身の営業を改善するために「自分のサービスに興味を持っている人(企業)が事前にわからないだろうか」というシンプルな発想から「ホームページを見た企業がわかる、つまり自社のサービスに興味を持っている企業がわかる」営業支援システム(特許出願済)を発案。この仕組みを使い自社営業を実施したところ、売上が上昇。このシステムを自分と同じ営業に苦労している人のために、電話営業の代行をセットにした「営業丸ごとパック」を発売すると爆発的に売れ会社の売上は安定し、生活は改善。新規顧客の獲得に特化し他社にない唯一無二のそのサービスは、商談獲得率が通常1 〜 2%といわれる中、平均16.5%(成果数/架電企業数)を記録。その営業支援システムは先進的な考え方と成果の高さから、大手から中小ベンチャー企業まで、累計1000 社以上の企業で活用され、高く評価されている。

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