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よみものどっとこむ

第190回

479話~481話

2017.04.27更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

479 君子は見る人の接し方で三つの違った見え方がある


【現代語訳】

子夏は言った。「君子には、接する人が感じる三つの変化がある。遠くから見ていると儼然(げんぜん)としていて威厳がある。しかし、近くで接してみると温和で親しみやすい。また、その言葉を聞けば凜(りん)として厳正である」。


【読み下し文】

子夏(しか)曰(いわ)く、君子(くんし)に三変(さんへん)有(あ)り。之(これ)を望(のぞ)めば儼然(げんぜん)たり。之(これ)に即(つ)(※)けば温(おん)なり。其(そ)の言(げん)を聴(き)けば厲(はげ)(※)し。


(※)即……近くで接する。

(※)厲……凜としている。厳しくて正しい。


【原文】

子夏曰、君子有三變、望之儼然、卽之也溫、聽其言也厲、


480 信用されてからでないと何事もうまくいかない


【現代語訳】

子夏は言った。「君子は人々に信用されてから初めてその人々を使う。まだ信用されていないのに使うと、人々は自分たちを苦しめることだと思ってしまう。君主や上の人に対しても、信用されてから初めて諫(いさ)める。まだ信用されていないのに諫めると、君主や上の人は、自分をそしるものだと思ってしまう」。


【読み下し文】

子夏(しか)曰(いわ)く、君子(くんし)は信(しん)ありて後(のち)、其(そ)の民(たみ)を労(ろう)す。未(いま)だ信(しん)ぜられざれば、則(すなわ)ち以(もっ)て己(おのれ)を厲(や)(※)ましむと為(な)すなり。信(しん)ありて後(のち)に諫(いさ)む。未(いま)だ信(しん)ぜられざれば、則(すなわ)ち以(もっ)て己(おの)れを謗(そし)ると為(な)すなり。


(※)厲……ここでは、病、苦しいの意。


【原文】

子夏曰、君子信而後勞其民、未信則以爲厲己也、信而後諫、未信則以爲謗己也、


481 小徳にこだわって、大徳を失ってはいけない


【現代語訳】

子夏は言った。「大切で重要な徳を踏み外さなければ、小さな徳(たとえば、応対における細かな礼儀や服装の決まりなど)の間違いは、さしつかえないものだ」。


【読み下し文】

子夏(しか)曰(いわ)く、大徳(だいとく)(※)、閑(のり)(※)を踰(こ)えざれば、小徳(しょうとく)(※)は出入(しゅつにゅう)すとも可(か)なり。


(※)大徳……大きな徳。根本となる徳。

(※)閑……法。法則。

(※)小徳……平素の応対、進退のような小さい礼節。


【原文】

子夏曰、大德不踰閑、小德出入可也、



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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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