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論語 全文完全対照版 野中根太郎

第2回

1話~3話

2016.07.20更新

読了時間

学而第一

1 学びは人生の喜びだ


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「師から学んで、それを自分でくり返し復習、練習し、実践して、身についていくのがわかると、とてもうれしいものだ。同じ志を持つ友がいて、時々、遠くからも集まってきて、お互いに刺激し合えることほど楽しいことはない。こうして自分が成長していったことを世間が気付かなくても気にしないようにしたい。私は向上する自分を何よりも喜べるような君子(※)をめざしたい」。


(※)君子……孔子一門のめざす立派な人格者のこと。さらに上は聖人という。これは堯(ぎょう)、舜(しゅん)、周(しゅう)公(こう)旦(たん)などの伝説の偉人を指す。孔子の弟子たちは孔子も聖人という。君子とは、単に地位の高い人を指すこともある。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、学(まな)んで時に之(これ)を習(なら)う。亦(ま)た悦(よろこ)ばしからずや。朋(とも)遠方(えんぽう)より来(き)たる。亦(ま)た楽(たの)しからずや。人(ひと)知(し)らずして慍(うら)みず。亦(ま)た君子(くんし)ならずや。


【原文】

子曰、學而時習之、不亦説乎、有朋自遠方來、不亦樂乎、人不知而不慍、不亦君子乎、


2 親兄弟を大切にすることが基本


【現代語訳】

有子(※)は言う。「その人柄が、親思い、兄弟思いである者は、師など目上のものを大切にしてむやみにたてついたりはしない。こういう人間の基本ができている人は、いたずらに世間を乱すこともない。君子は、基本や根本を大事にする。だからこそ、どんな分野でも間違いなく大きく成長していくものである。さしずめ、親思い、兄弟思いなどの家族を大切にする心は、私たちがめざす仁(※)の基本や根本となるものであろう」。


(※)有子……孔子の門人。魯の人。孔子より十歳若い。

(※)仁……孔子の教える最高の人格者のこと。いろいろな意味に用いられるが、平たく言えば相手の人を一番適切に思いやれることができる人を指す。


【読み下し文】

有子(ゆうし)曰(いわ)く、其(そ)の人(ひと)となりや、孝悌(こうてい)にして、上(かみ)を犯(おか)すを好(この)む者(もの)は鮮(すくな)し。上(かみ)を犯(おか)すを好(この)まずして、乱(らん)を作(な)すを好(この)む者(もの)は未(いま)だ之(こ)れ有(あ)らざるなり。君子(くんし)は本(もと)を務(つと)む。本(もと)立(だ)ちて道(みち)生(しょう)ず。孝悌(こうてい)なるものは、其(そ)れ仁(じん)の本(もと)たるか。


【原文】

有子曰、其爲人也、孝弟而好犯上者、鮮矣、不好犯上而好作亂者、未之有也、君子務本、本立而道生、孝弟也者、其爲仁之本與、


3 口がうまく、つくり笑いをするような人間に本物は少ない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「人にこびたことを言い、つくり笑いをするような人間に、私たちのめざす仁の人などいない」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、巧言(こうげん)令色(れいしょく)には仁(じん)鮮(すくな)し。


【原文】

子曰、巧言令色、鮮矣仁、

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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。海外に進出し、日本および日本人が外国人から尊敬され、その文化が絶賛されているという実感を得たことをきっかけに、日本人に影響を与えつづけてきた古典の研究を更に深掘りし、出版企画を行うようになる。近年では古典を題材にした著作の企画・プロデュースを手がけ、様々な著者とタイアップして数々のベストセラーを世に送り出している。著書に『超訳 孫子の兵法』『吉田松陰の名言100-変わる力 変える力のつくり方』(共にアイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術-相手の心を動かす「義」の思考方法』『全文完全対照版 論語コンプリート 本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文』『全文完全対照版 孫子コンプリート 本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文』(共に誠文堂新光社)などがある。

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