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よみものどっとこむ

第102回

279話~280話

2016.12.19更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

顔淵(がんえん)第十二


279 自分に勝ち、礼に従った行いをする


【現代語訳】

顔淵(顔回)が仁についてたずねた。孔子先生は言われた。「自分に克か ち、そして礼の精神に立ち返って実践すること。昔から言う『克己復礼(こっきふくれい)』をすることだ。一日でもこの克己復礼という仁を行うことができれば、その影響は世の中に広まる。このように仁を行うかどうかは自分次第なのだ。人がどうのこうのと言うものではない」。

顔淵は言った。「さらに細目があれば教えてください」。

先生は言われた。「礼にはずれたことは見ないようにする。礼にはずれたことを聞かないようにする。礼にはずれたことを言わないようにする。礼にはずれたことをしないようにする。これが細目だ」。

顔淵は言った。「この回は愚か者ではありますが、今のお教えをしっかりと守っていきたいと思います」。


【読み下し文】

顔淵(がんえん)、仁(じん)を問(と)う。子(し)曰(いわ)く、己(おのれ)に克(か)ち、礼(れい)に復(かえ)るを仁(じん)と為(な)す。一日(いちじつ)己(おのれ)に克(か)ちて礼(れい)に復(かえ)らば、天下(てんか)仁(じん)に帰(き)せん。仁(じんを為(な)すは己(おのれ)に由(よ)る。而(しこう)して人(ひと)に由(よ)らんや。顔淵(がんえん)曰(いわ)く、其(そ)の目(もく)(※)を請(こ)い問(と)う。子(し)曰(いわ)く、非礼(ひれい)は視(み)る勿(な)かれ、非礼(ひれい)は聴(き)く勿(な)かれ、非礼(ひれい)は言(い)う勿(な)かれ、非礼(ひれい)には動(うご)く勿(な)かれ。顔淵(がんえん)曰(いわ)く、回(かい)、不敏(ふびん)なりと雖(いえど)も、請(こ)う、斯(こ)の語(ご)を事(こと)とせん。


(※)目……条項。細目。


【原文】

顏淵問仁、子曰、克己復禮爲仁、一日克己復禮、天下歸仁焉、爲仁由己、而由人乎哉、顏淵曰、請問其目、子曰、非禮勿視、非禮勿聽、非禮勿言、非禮勿動、顏淵曰、回雖不敏、請事斯語矣、


280 仁とは思いやりのことでもある


【現代語訳】

仲弓(ちゅうきゅう)が仁についてたずねた。孔子先生は言われた。「家から一歩外に出たら、人に対しては大切なお客様のように接し、もし国民を公役で使う場合には、重大なお祭りを執り行うように慎んで行うべきだ。仁とは思いやりのことであるから、自分がしてほしくないことは他人にしてはいけない。そうすれば国の政治の仕事にたずさわろうとも、家の中にあっても人にうらまれることはあるまい」。

仲弓は言った。「雍(仲弓のこと)は愚か者ですが、今のお言葉を実践していきたいと思います」。


【読み下し文】

仲弓(ちゅうきゅう)、仁(じん)を問(と)う。子(し)曰(いわ)く、門(もん)を出(い)でては大賓(たいひん)を見(み)るが如(ごと)く、民(たみ)を使(つか)うには大祭(たいさい)を承(う)くるが如(ごと)くす。己(おのれ)の欲(ほっ)せざる所(ところ)は、人(ひと)に施(ほどこ)すこと勿(な)かれ。邦(くに)に在(あ)りて怨(うら)み無(な)く、家(いえ)に在(あ)りても怨(うら)み無(な)し。仲弓(ちゅうきゅう)曰(いわ)く、雍(よう)、不敏(ふびん)なりと雖(いえど)も、請(こ)う、斯(こ)の語(ご)を事(こと)とせん。


【原文】

仲弓問仁、子曰、出門如見大賓、使民如承大祭、己所不欲、勿施於人、在邦無怨、在家無怨、仲弓曰、雍雖不敏、請事斯語矣、


*279話が長文のため、今回は2話のみの掲載となります。



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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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