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よみものどっとこむ

第13回

34話~36話

2016.08.04更新

読了時間

34 よく学ぶ人には、仕事と給料が向こうからやってくる


【現代語訳】

子(し)張(ちょう)(※)が、仕事で宮仕えするために注意すべきことは何ですかと聞いた。

孔子先生は言われた。「とにかくしっかり学ぶことだ。たとえばたくさん人に聞き、疑わしいことは行なわないで、確かなことだけを行うようにしていれば、人に非難されることは少なくなる。ものごとを広く、たくさん見て、あやふやなことをやめるようにすれば、後悔することも少なくなる。非難されることや後悔することが少なければ評価され、それにふさわしい給料が自然と与えられるようになる」。


(※)子張……孔子の弟子。名は師。孔子より四十八歳年少で陳の人。


【読み下し文】

子(し)張(ちょう)、祿(ろく)を干(もと)むるを学(まな)ばんとす。子(し)曰(いわ)く、多(おお)く聞(き)きて疑(うたが)わしきを闕(か)き、慎(つつし)みて其(そ)の余(よ)を言(い)えば尤(とが)め寡(すくな)し。多(おお)く見(み)て殆(あや)うきを闕(か)き、慎(つつし)みて其(そ)の余(よ)を行(おこな)えば則(すなわ)ち悔(く)い寡(すく)なし。言(い)って尤(とが)め寡(すく)なく、行(おこな)って悔(く)い寡(すく)なければ、祿(ろく)その中(なか)に在(あ)り。


【原文】

子張學干祿、子曰、多聞闕疑、愼言其餘、則寡尤、多見闕殆、愼行其餘、則寡悔、言寡尤行寡悔、祿在其中矣、


35 能力と人格がある者が人の上に立つべきである


【現代語訳】

魯(ろ)の衰(あい)公(こう)(※)がたずねた。「どうすれば人はついてくるようになるだろうか」。

孔子先生は言われた。「誠実な人格者を上に置くようにすれば、人はついていくでしょう。もし、人格も能力もない者を上に置くようなことがあれば、誰もついていかないでしょう」。


(※)衰公……魯の君主。孔子は多くの諌言をしたが、あまり取り入れられないこともあって、魯の国もだんだんに衰えた。


【読み下し文】

衰公(あいこう)問(と)うて曰(いわ)く、いかにすれば民服(たみふく)せん。孔子(こうし)対(こた)えて曰(いわ)く、直(なお)きを挙(あ)げて、これを枉(まが)れるに錯(お)けば民服(たみふく)せん。枉(まが)れるを挙(あ)げて、これを直(なお)きに錯(お)けば、民服(たみふく)せざらん。


【原文】

哀公問曰、何爲則民服、孔子對曰、舉直錯諸枉、則民服、舉枉錯諸直、則民不服、


36 上に立つ者は率先垂範しなくてはならない


【現代語訳】

魯(ろ)の貴族で権力者の季(き)康子(こうし)(※)が、「どのようにすれば、人は組織および上の者を敬い、忠誠をはかって勤勉に働くようになるだろうか」とたずねた。

孔子先生は言われた。「上に立つ者が立派であれば、人もこれについていくでしょう。上に立つ者自らが孝行と慈愛をもって人と接すれば、下の者もそうなっていきます。人格者を上に置き、下の者をよく指導していけば、人は勤勉になっていくものです」。


(※)季康子……魯の大夫季孫子。権力を持った大夫である、いわゆる三垣(さんかん)の一つ。


【読み下し文】

季(き)康子(こうし)、民(たみ)をして敬(けい)忠(ちゅう)にして、以(もっ)て勧(すす)ましめんにはこれを如何(いかん)せんかと問(と)う。子(し)曰(いわ)く、之(これ)に臨(のぞ)むに荘(そう)を以(もっ)てすれば則(すなわ)ち敬(けい)し、孝慈(こうじ)ならしむれば則(すなわ)ち忠(ちゅう)なり。善(ぜん)を挙(あ)げて不能(ふのう)を教(おし)えしむれば則(すなわ)ち勧(すす)まん。


【原文】

季康子問、使民敬忠以勸、如之何、子曰、臨之以莊則敬、孝慈則忠、舉善而教不能則勸、

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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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