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よみものどっとこむ

第153回

400話~402話

2017.03.06更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

400 君子は見た目だけでは判断しない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「君子は言った言葉が立派だからといって、それだけでその人を評価したり抜てきしたりはしない。また、その人の行いが悪かったり、地位が低いというだけで、よい言葉を無視したりはしない」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、君子(くんし)は言(げん)を以(もっ)て人(ひと)を挙(あ)げず、人(ひと)を以(もっ)て言(げん)を廃(はい)せず。


【原文】

子曰、君子不以言擧人、不以人廢言、


401 他人の心を自分の心のように推しはかって気を遣え


【現代語訳】

子貢がたずねた。「ただ一言で、一生の間実践していけるよい言葉はありますか」。

孔子先生は言われた。「まず恕(じょ)かな。自分の心のごとく人の心を考え、気遣うことだ。具体的に言うと、自分が他人からしてほしくないことは他人にしないことだ」。


【読み下し文】

子貢(しこう)、問(と)うて曰(いわ)く、一言(いちげん)にして以(もっ)て終身(しゅうしん)之(これ)行(おこな)うべきもの有(あ)るか。子(し)曰(いわ)く、其(そ)れ恕(じょ)(※)か。己(おのれ)の欲(ほっ)せざる所(ところ)は人(ひと)に施(ほどこ)すこと勿(な)かれ。


(※)恕……自分の心の如くの意。いわゆる形声会意の文字で、思いやりや気遣いを意味する。


【原文】

子貢問曰、有一言而可以終身行之者乎、子曰、其恕乎、己所不欲、勿施於人、


402 軽々しく人をそしったり、ほめたりしない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「私は人に対して無責任に誰かをそしったり、誰かをほめたりはしない。もしもほめる時は、それは実際にその行いをためしたうえでのことである。私がそうしている理由は、今の人たちも、もともとは夏(か)、殷(いん)、周(しゅう)三代のまっすぐに道を行っていた民と同じ徳性を持っているはずだからである(今の人たちが悪いことをして罪を犯すのは、政治や教育にも責任があるのだから、めったにそしったりほめたりはできない)」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、吾(われ)の人(ひと)に於(お)けるや、誰(だれ)をか毀(そし)り誰(だれ)をか誉(ほ)めん。如(も)し誉(ほ)むる所(ところ)ある者(もの)有(あ)らば、其(そ)れ試(こころ)みし所(ところ)有(あ)るなり。斯(こ)の民(たみ)や、三代(さんだい)(※)の直道(ちょくどう)にして行(おこな)いし所以(ゆえん)なり。


(※)三代……夏、殷、周の三代。


【原文】

子曰、吾之於人也、誰毀誰譽、如有所譽者、其有所試矣、斯民也、三代之所以直衜而行也、


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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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