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よみものどっとこむ

第91回

253話~254話

2016.12.02更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

253 進退の時を間違えないようにしたい


【現代語訳】

孔子先生が門人たちと山道を行かれた時、山橋にとまっていた雌きじが飛び立ち、安全な様子を見てから元に戻った。

それを見て先生は言われた。「山路の橋にいる雌きじよ。飛び上がる時も、舞い戻る時も、時を間違えない。本当に時を間違えない」。それを聞いた子路が雌きじにエサをやろうと投げ与えた。雌きじは三回これを嗅いでから飛び立った。


【読み下し文】

色(いろ)みて斯(ここ)に挙(あ)がり(※)、翔(かけ)りて後(のち)に集(あつ)まる。曰(いわ)く、山梁(さんりょう)の雌地(しち)、時(とき)なるかな、時(とき)なるかな、と。子路(しろ)これを共(きょう)せしに、三(み)たび嗅(か)いで作(た)ちたりき。


(※)色みて斯に挙がり……気配を感じて飛び上がること。なお、この論語を『西国立志編』の訳者で有名な中村正直は、「絶世の妙文」とほめ讃えている。


【原文】

色斯舉矣、翔而後集、曰、山梁雌雉、時哉、時哉、子路共之、三嗅而作、


先進(せんしん)第十一


254 原点をいつも忘れない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「周時代の先輩たちの礼楽は、素朴であった。現代の礼楽は、確かに洗練されている。しかし、私はどちらかというと、素朴で原点を忘れない先輩たちの礼楽を尊重したい」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、先進(せんしん)の礼楽(れいがく)に於(お)けるや、野人(やじん)なり。後進(こうしん)の礼楽(れいがく)に於(お)けるや、君子(くんし)なり(※)。如(も)し之(これ)を用(もち)うれば、則(すなわ)ち吾(われ)は先進(せんしん)に従(したが)わん。


(※)君子なり……ここでは「紳士である」、「洗練されている」の意味。


【原文】

子曰、先進於禮樂野人也、後進於禮樂君子也、如用之、則吾從先進、


*255話が長文のため、今回は2話のみの掲載となります。


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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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