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よみものどっとこむ

第11回

いかり肩となで肩の肩こり解消

2017.05.15更新

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【 この連載は… 】 テレビ、雑誌などでお馴染みの「姿勢」の第一人者が、疲れない体をつくる知識とメソッドを徹底紹介。医学的理論に基づいた「全身のつながり」を意識した姿勢改善エクササイズで、腰痛や肩こり、慢性疲労などの不調を劇的に改善します。


 肩こり解消は、筋のインバランス(不均衡)を治すことが第一の目的。そのためには、①短縮して硬くなっている筋肉の筋膜リリースあるいはストレッチングと、②筋の長さが普通よりも延長して筋力が弱化している筋肉に対するエクササイズの両者が必要となります。

 いかり肩では、頭と肩全体をつなぐ筋肉がミルフィーユのように浅い筋肉から深い筋肉まで、常にこっています。僧帽筋上部線維と肩甲挙筋は硬く短くなり、僧帽筋下部線維は伸ばされて筋力が低下します。


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 なで肩の人は、首と肩甲骨をつなぐ深い所の筋肉が特にこっています。肩甲挙筋と小菱形筋は硬く短くなり、僧帽筋上部線維は伸ばされて筋力が低下します。深いところの筋肉までこっているミルフィーユ肩こりの人ほど、叩いたり揉んだりしてもなかなか改善しないのです。

 なで肩なのに、いかり肩の体操をやってしまったらどうなるの?

 いかり肩なのに、なで肩の体操をやってしまったらどうなるの?

 もし間違えてしまうと、こりがひどくなることも……。間違えないことが大切ですよ。

 いかり肩の人がやるべき肩こり解消体操とは? なで肩の人がやるべき肩こり解消体操とは? 前回の体操に加え、今回紹介する体操を、自分の肩の形に合わせてやってみましょう。


いかり肩の肩こり解消体操

①僧帽筋上部線維のストレッチング


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 右手は椅子の座面のやや後方をつかんでおきます。首を左に曲げ、右に回すことで右の僧帽筋上部線維をリリースまたはストレッチングできます。

 左耳が肩よりも前に出るように回しましょう。左手を頭の上に軽く乗せることで、さらにストレッチング効果が増しますが、強く押さえてはダメです。軽く重さが加わる程度にしてください。

 体幹が左に倒れないように、右手はしっかりと椅子をつかんでおいてください。

 30~60秒間ストレッチングを行い、15秒ほど休み、これを3回ほど繰り返します。

 左右を逆にして反対側も同じように行ってください。

 これらの筋群の伸張性がないと、僧帽筋下部線維の筋力強化の効果が半減してしまいます。

 なお、このストレッチングは、なで肩の人は絶対にやってはいけないストレッチングです。


②肩甲骨引き下げ体操


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 いかり肩では、僧帽筋上部線維は短くなっていますが、僧帽筋下部線維は延長されて筋力が低下しています。これにより、肩を引き下げることが難しくなっているのです。

 そこで、両肩甲骨の下の間を離すように肘を肩の高さまで上げておきます。その位置から両方の肩甲骨を肘と一緒に引き下げることで、僧帽筋下部線維の筋力強化エクササイズを実施します。肩甲骨をしっかり下げた位置で最低5秒間は止めてください。

 最初は10回から開始し、徐々に回数を増やしてください。5秒間保持の間に、息は止めないように注意しましょう。


2 なで肩の肩こり解消体操

①肩甲挙筋のストレッチング


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 右手は椅子のやや後方をつかんでおきます。首を左に曲げ、左に回すことで右の肩甲挙筋をリリースまたはストレッチングできます。

 鼻を肩に近づけるように回しましょう。左手を頭の上に軽く乗せることで、さらにストレッチング効果が増しますが、強く押さえてはダメです。軽く重さが加わる程度にしてください。

 体幹が左に倒れないように、右手はしっかりと椅子をつかんでおいてください。

 30~60秒間ストレッチングを行い、15秒ほど休み、これを3回ほど繰り返します。

 左右を逆にして反対側も同じように行ってください。

 これらの筋群の伸張性がないと、やはり僧帽筋上部線維の筋力強化の効果が半減してしまいます。

 このストレッチングは、いかり肩の人、なで肩の人、そしてどちらでもないけど凝る人の3タイプの人全員共通のストレッチングです。


②肩甲骨持ち上げ体操


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 なで肩では、僧帽筋上部線維の筋力強化が必要です。

 そこで、両肩甲骨の下の間を離すように肘を肩の高さまで上げておきます。

 このことで肩甲挙筋が伸ばされた位置になるので、肩甲骨を持ち上げる際に働きにくくなります。両肩甲骨を両肘といっしょに持ち上げることで、僧帽筋上部線維の筋力強化エクササイズを実施します。

 持ち上げた位置で、最低5秒間は止めてください。最初は10回から開始し、徐々に回数を増やしてください。5秒間保持の間に、息は止めないようにしてください。


 ここに紹介した体操は、肩の形によって違うものです。自分の肩がどんな形かに合わせて、正しい体操をしていきましょう。

 肩こりを起こす悪い姿勢には、猫背があります。これは何回も説明していますよね。いかり肩でもなで肩でも、猫背が肩こりと首こりをひどくしていきます。さらに女性の場合はバストの位置が下がってきて、老けて見られることも多々あります。

 そこで、次回は、バストアップ体操を紹介しましょう。

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著者

竹井 仁

首都大学東京健康福祉学部理学療法学科教授。医学博士、理学療法士、OMT。教育機関で学生教育を実践するかたわら、病院と整形外科クリニックにおいて臨床も実践。各種講習会も全国で展開。専門は運動学・神経筋骨関節系理学療法・徒手療法。解剖学にて医学博士取得。「世界一受けたい授業」「ためしてガッテン」「林修の今でしょ!講座」など多数のメディアに出演。著書多数。 

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