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よみものどっとこむ

第123回

326話~328話

2017.01.23更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

326 よい人からよい人といわれたい


【現代語訳】

子貢がたずねた。「土地の人が皆揃ってよい人だという人間はどうでしょうか」。

孔子先生は言われた。「それでよいとは限らない」。

子貢が言った。「では、土地の人みんなから悪い人だといわれる人間はどうでしょうか」。

先生は言われた。「やはり、それでよいというわけにはいかない。その土地のよい人によい人といわれ、悪い人から悪い人といわれる人間が本物のよい人である」。


【読み下し文】

子貢(しこう)、問(と)うて曰(いわ)く、郷人(きょうじん)皆(みな)之(これ)を好(よ)しとせば如何(いかん)。子(し)曰(いわ)く、未(いま)だ可(か)ならざるなり。郷人(きょうじん)皆(みな)之(これ)を悪(あ)しとせば如何(いかん)。子(し)曰(いわ)く、未(いま)だ可(か)ならざるなり。郷人(きょうじん)の善(よ)き者(もの)之(これ)を好(よ)しとし、其(そ)の善(よ)からざる者(もの)之(これ)を悪(あ)しとするに如(し)かざるなり。


【原文】

子貢問曰、鄕人皆好之何如、子曰、未可也、鄕人皆惡之何如、子曰、未可也、不如鄕人之善者好之、其不善者惡之、


327 君子は人をうまく使うが、簡単には喜ばない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「君子の下では、働きやすいが喜ばせるのは難しい。なぜなら道理に合ったことをしたうえでないと喜んでくれないからである。また、君子は人の器量に合わせて仕事を与えるから働きやすい。これに対して小人の下では、働きにくいが喜ばせるのは簡単である。たとえ道理に合わなくても、へつらいや利を与えれば喜ぶからだ。しかし、小人は人の向き不向きなど考えずに、何でも使おうとするので働きにくい」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、君子(く)は事(つか)え易(やす)くして説(よころ)ばし難(がた)きなり。之(これ)を説(よろこ)ばしむるに道(みち)を以(もっ)てせざれば、説(よろこ)ばざるなり。其(そ)の人(ひと)を使(つか)うに及(およ)びては、之(これ)を器(うつわ)とす。小人(しょうじん)は事(つか)え難(がた)くして説(よろこ)ばし易(やす)きなり。之(これ)を説(よろこ)ばしむるに道(みち)を以(もっ)てせずと雖(いえど)も、説(よろこ)ぶなり。其(そ)の人(ひと)を使(つか)うに及(およ)びては、備(そな)わるを求(もと)む。


【原文】

子曰、君子易事而難說也、說之不以衜、不說也、及其使人也、器之、小人難事而易說也、說之雖不以衜、說也、及其使人也、求備焉、


328 君子はゆったりとしていて、いばらない


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「君子はゆったりとしていて、人にいばることもしない。小人は、すぐにいばり、ゆったりと落ちつくことがない」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、君子(くんし)は泰(やす)(※)くして驕(おご)らず。小人(しょうじん)は驕(おご)りて泰(やす)からず


(※)泰……どっしり、ゆったり、のびのびとしている、などの意。


【原文】

子曰、君子泰而不驕、小人驕而不泰、


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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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