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よみものどっとこむ

第128回

340話~342話

2017.01.30更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

340 かわいい子には旅をさせよ


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「本当に愛するのなら、その人を立派にするために苦労させるべきである。本当にその人のことを思うなら、これをよく教え導かなくてはならない」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、之(これ)を愛(あい)しては、能(よ)く労(ろう)(※)する勿(な)からんや。忠(ちゅう)にして、能(よ)く誨(おし)うる勿(な)からんや。


(※)労……苦労。苦労をさせる。


【原文】

子曰、愛之能勿勞乎、忠焉能勿誨乎、


341 力を合わせるとよいものができる


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「鄭(てい)の国では外交文書をつくるのにおいても適材適所で優れていた。まず卑諶(ひじん)(※)が草案をつくり、世叔(せいしゅく)(※)がよく検討し、子羽(しう)(※)が添削し、東里に住んでいた子産(しさん)が最後に色づけした」。


(※)卑諶……名は皮。鄭の大夫。

(※)世叔……游吉(ゆうきつ)、子太叔(したいしゅく)ともいう。鄭の大夫。

(※)子羽……公孫揮。鄭の大夫。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、命(めい)(※)を為(つく)るには、卑諶(ひじん)、之(これ)を草創(そうそう)し、世叔(せいしゅく)、之(これ)を討論(とうろん)し、行人(こうじん)子羽(しう)、之(これ)を脩飾(しゅうしょく)(※)し、東里(とうり)の子産(しさん)、之(これ)を潤色(じゅんしょく)(※)せり。


(※)命……外交文書。

(※)脩飾……添削して、文案をよくする。

(※)潤色……色付けをする。見栄えよくする。


【原文】

子曰、爲命卑諶草創之、世叔討論之、行人子羽脩餝之、東里子產潤色之、


342 語りたくない人もある


【現代語訳】

ある人が鄭(ていの大夫・子産(しさん)についてどう思うかをたずねた。孔子先生は言われた。「恵(めぐ)み深い(仁愛に優れた)人である」。

また、鄭の大夫・子西(しせい)(※)についてたずねた。先生は言われた。「あの人のことか(と語りたがらなかった)」。

さらに斉の大夫・管仲(かんちゅう)についてたずねた。先生は言われた。「人物である。斉の大夫・伯氏から騈(べん)の村三百戸を没収したが、伯氏は貧乏生活をしても、死ぬまでうらみごとを言わなかった(それだけ心腹した)」。


(※)子西……鄭の大夫。子産と同族。なお、楚の昭王の庶兄である公子甲とする説もある。しかし、ここでは孔子より年上の人を評していると解されるので、前者であろう。


【読み下し文】

或(あ)るひと子産(しさん)を問(と)う。子(し)曰(いわ)く、恵人(けいじん)なり。子西(しせい)を問(と)う。曰(いわ)く、彼(かれ)をや、彼(かれ)をや(※)。管仲(かんちゅう)を問(と)う。曰(いわ)く、人(ひと)なり。伯氏(はくし)の騈邑(べんゆう)(※)三百(さんびゃく)を奪(うば)う。疏食(そし)を飯(くら)い、歯(は)を没(ぼっ)するまで怨(えん)言(げん)無(な)かりき。


(※)彼をや、彼をや……語りたくもない人であることや、話題にするまでもない人のことを指す。

(※)騈邑……騈邑という地域。騈という村。


【原文】

或問子產、子曰、惠人也、問子西、曰、彼哉、彼哉、問管仲、曰、人也、奪伯氏騈邑三百、飯疏食、沒齒無怨言、


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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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