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よみものどっとこむ

第132回

349話

2017.02.03更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

349 仁のあり方は、一概に言えない。大きな目で見ることも必要である


【現代語訳】

子路が孔子先生にたずねた。「斉の桓公は兄弟である公子糾(こうしきゅう)(※)と君主の地位を争い、公子糾を殺しました。この時、公子糾に仕えていた召忽(しょうこつ)(※)は殉死しましたが、同じく仕えていた管仲(かんちゅう)は死ななかっただけでなく、かえって仇(かたき)である桓公に仕え、宰相にまでなりました。管仲は仁の人とは言えないでしょうね」。

先生は言われた。「桓公は諸侯を集めて会合を行い、その盟主となったが、それを武力を用いることなしにやれたのは、管仲の力があったからだ。この管仲の仁のあり方には誰も及ばない。とても及ぶものではない」。


(※)公子糾……斉の桓公の兄弟。魯の応援で公子小白(桓公)と戦ったが敗れ、かえって魯によって殺される。召忽と管仲は、公子糾に仕えていた。桓公に仕えていた友人の鮑叔牙の勧めで桓公の宰相となり、力を発揮した。二人の友情は「管鮑の交わり」として有名。

(※)召忽……管仲とともに公子糾に仕えた人。守役。公子糾が殺されると、自殺してそれに殉じた。


【読み下し文】

子路(しろ)曰(いわ)く、桓公(かんこう)、公子糾(こうしきゅう)を殺(ころ)して、召忽(しょうこつ)之(これ)に死(し)し、管仲(かんちゅう)は死(し)せず。曰(いわ)く、未(いま)だ仁(じん)ならざるか。子(し)曰(いわ)く、桓公(かんこう)は諸侯(しょこう)を九合(きゅうごう)(※)し、兵車(へいしゃ)を以(もっ)てせざるは、管仲(かんちゅう)の力(ちから)なり。其(そ)の仁(じん)に如(し)かんや、其(そ)の仁(じん)に如(し)かんや。


(※)九合……糾合。命じて集める。


【原文】

子路曰、桓公殺公子糾、召忽死之、管仲不死、曰未仁乎、子曰、桓公九合諸侯、不以兵車、管仲之力也、如其仁、如其仁、


*349話は長文のため、今回は1話のみの掲載となります。


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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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