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よみものどっとこむ

第179回

457話~458話

2017.04.12更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

457 君子でも憎む者はいる


【現代語訳】

子貢がたずねた。「君子でも人を憎むことがありますか」。

孔子先生は言われた。「君子でも憎むことはあるものだ。私は、人の欠点を言いふらしてまわる者を憎む。また、部下でありながら上司の悪口を言ってばかりの人を憎む。さらに勇ましがって礼儀知らずの

者や、新しいことに積極果敢に取り組むが、すぐにあきらめてわけがわからなくなる者を憎む」。

そして、子貢に言った。「賜(子貢)よ、お前も憎む者がいるか」。

子貢は答えた。「他人の考えを盗み、先取りして自分の考えのように言う者を憎みます。また、自分のごう慢な振る舞いを勇気があるなどと思い込んでいる者を憎みます。さらに、他人の秘密をばらして、それが正直であると思っている者を憎みます」。


【読み下し文】

子貢(しこう)曰(いわ)く、君子(くんし)も亦(ま)た悪(にく)むこと有(あ)るか。子(し)曰(いわ)く、悪(にく)むこと有(あ)り。人(ひと)の悪(あく)を称(しょう)する者(もの)を悪(にく)む。下流(かりゅう)(※)に居(お)りて上(うえ)を訕(そし)る者(もの)を悪(にく)む。勇(ゆう)にして礼(れい)無(な)き者(もの)を悪(にく)む。果敢(かかん)にして窒(ふさ)(※)がる者(もの)を悪(にく)む。曰(いわ)く、賜(し)や亦(ま)た悪(にく)むこと有(あ)るかな。徼(むか)(※)えて以(もっ)て知(ち)と為(な)す者(もの)を悪(にく)む。不孫(ふそん)にして以(もっ)て勇(ゆう)と為(な)す者(もの)を悪(にく)む。訐(あば)(※)きて以(もっ)て直(ちょく)と為(な)す者(もの)を悪(にく)む。


(※)下流……下位のこと。

(※)窒……道理に通じないこと。

(※)徼……他人の考えや動静を私心でうかがうこと。

(※)訐……人の秘密を暴くこと。


【原文】

子貢曰、君子亦有惡乎、子曰、有惡、惡稱人之惡者、惡居下流而訕上者、惡勈而無禮者、惡果敢而窒者、曰、賜也亦有惡乎、惡徼以爲知者、惡不孫以爲勈者、惡訐以爲直者、


458 君子淑女でないものは扱いにくい


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「教養、品性のない(淑女でない)女性と小人は扱いにくいものである。近づけてかわいがると図に乗ってしまうし、無視して遠ざけるとうらまれてしまう」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、唯(た)だ女子(じょし)(※)と小人(しょうじん)とは養(やしな)い難(がた)し(※)と為(な)すなり。之(これ)を近(ちか)づくれば則(すなわ)ち不孫(ふそん)。之(これ)を遠(とお)ざくれば則(すなわ)ち怨(うら)む。


(※)女子……ここでは教養、品性のない(淑女でない)女性のことを指す。

(※)養い難し……取り扱いにくい。


【原文】

子曰、唯女子與小人、爲難養也、近之則不孫、遠之則怨、



*457話が長文のため、今回は2話のみの掲載となります。



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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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