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よみものどっとこむ

第188回

473話~475話

2017.04.25更新

読了時間

【 この連載は… 】 毎日数分で「東洋最大の教養書」を読破しよう! 『超訳 孫子の兵法』の野中根太郎氏による、新訳論語完全版。読みやすく現代人の実生活に根付いた超訳と、原文・読み下し文を対照させたオールインワン。

473 人との交わり方


【現代語訳】

子夏の門人が、子張に人との交わり方をたずねた。子張は言った。「先生である子夏は何と言っているのだろうか」。

門人は答えて言った。「先生は、『人として交わってよいと思われる人とつき合い、よくないと思われる人とはつき合うべきではない』と言われました」。

これを聞いて子張は言った。「それは私が孔子先生からうかがったところとは違っている。先生はこう言われた。『君子は賢い人を尊敬して交わりなさい。他方で、広く人を受け入れなさい。もし、善い人であれば、その善いところを取り入れ、仮に無能の人であれば同情を持つようにしなさい』と。もし、自分が大変な賢者であれば、どんな人でも受け入れることができるだろう。もし、自分が賢くなければ、向こうのほうから受け入れようとしなくなるだろう。そうなったら、こちらから人を受け入れないなどとは言っていられない」。


【読み下し文】

子夏(しか)の門人(もんじん)、交(まじ)わりを子張(しちょう)に問(と)う。子張(しちょう)曰(いわ)く、子夏(しか)は何(なん)とか云(い)える。対(こた)えて曰(いわ)く、子夏(しか)曰(いわ)く、可(か)なる者(もの)(※)は之(これ)に与(くみ)し、其(そ)の不可(ふか)なる者(もの)は之(これ)を拒(こば)め、と。子張(しちょう)曰(いわ)く、吾(わが)聞(き)ける所(ところ)に異(こと)なり。君子(くんし)は賢(けん)を尊(たっと)びて衆(しゅう)を容(い)れ、善(ぜん)を嘉(よみ)(※)して不能(ふのう)を矜(あわ)(※)れむ、と。我(われ)の大賢(たいけん)なるか。人(ひと)に於(お)いて何(なん)の容(い)れざる所(ところ)ぞ。我(われ)の不賢(ふけん)なるか。人(ひと)将(まさ)に我(われ)を拒(こば)まんとす。之(これ)を如何(いかん)ぞ其(そ)れ人(ひと)を拒(こば)まんや。


(※)可なる者……交わっていい人。

(※)嘉……「よし」として称揚する。

(※)矜……ここでは同情するの意。


【原文】

子夏之門人問交於子張、子張曰、子夏云何、對曰、子夏曰、可者與之、其不可者拒之、子張曰、異乎吾所聞、君子尊賢而容衆、嘉善而矜不能、我之大賢與、於人何所不容、我之不賢與、人將拒我、如之何其拒人也、


474 趣味、技芸もいいものだろうが、自分のやるべきことを忘れないようにしたい


【現代語訳】

子夏は言った。「いろいろな趣味や技芸の小さな道にも、そこには必ず見るべきものがあるだろう。しかし、遠大な目標である君子の道を修めていこうとするならば、それらにはまり込んでじゃまされてはいけない。だから君子は、小道、小芸をやらないのである」。


【読み下し文】

子夏(しか)曰(いわ)く、小道(しょうどう)(※)と雖(いえど)も必(かなら)ず観(み)るべき者(もの)有(あ)らん。遠(とお)きを致(いた)すには泥(なず)(※)まんことを恐(おそ)る。是(これ)を以(もっ)て君子(くんし)は為(な)(※)さざるなり。


(※)小道……各種の趣味や技芸。

(※)泥……拘束を受ける。停滞する。

(※)為……ここでは学ばない、治めないの意味。


【原文】

子夏曰、雖小衜必有可觀者焉、致遠恐泥、是以君子不爲也、


475 学問好きは日々の向上心と復習を忘れない


【現代語訳】

子夏は言った。「日ごとに新しいことを学び、月ごとに学んだことを忘れないように復習をする。こういう人が学問好きと言えるのだ」。


【読み下し文】

子夏(しか)曰(いわ)く、日(ひ)にその亡(な)き所(ところ)(※)を知(し)り、月(つき)にその能(よ)くする所(ところ)を忘(わす)るる無(な)し。学(がく)を好(この)むと謂(い)うべきのみ。


(※)亡き所……まだ知らないところ。行っていないところ。


【原文】

子夏曰、日知其所兦、月無忘其所能、可謂好學也已矣、



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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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