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よみものどっとこむ

第68回

190話~192話

2016.10.28更新

読了時間

190 君子のあり方


【現代語訳】

曾子は言った。「まだ幼い孤児の君主を預けても安心でき、一国の政治も任せられる。そして、重大な時に臨んでも、その信念はびくともしない。こういう人こそ君子ではないだろうか。君子に違いない」。


【読み下し文】

曾子(そうし)曰(いわ)く、以(もっ)て六尺(りくせき)の孤(こ)(※)を託(たく)すべく、以(もっ)て百里(ひゃくり)の命(めい)(※)を寄(よ)すべし。大(たい)節(せつ)に臨(のぞ)んで奪(うば)うべからざるなり。君子人(くんしじん)か。君子人(くんしじん)なり。


(※)六尺の孤……幼君で父を亡くした子のこと。六尺とは十五、六歳を意味した。身長でいうと百三十センチ弱。一尺は約二十一センチ半。

(※)百里の命……百里四方にある諸侯の国の運命。


【原文】

曾子曰、可以託六尺之孤、可以寄百里之命、臨大節而不可奪也、君子人與、君子人也、


191 大きな度量と強い志を持ちたい


【現代語訳】

曾子は言った。「士たる者は、度量が大きく意志も強くなくてはいけない。なぜなら負うべき使命は重く、道のりは遠く続くからである。仁の修得と実践の任務である。なんと重いことだろうか。この重い使命は、死ぬまで終わらないのだ。あまりに遠いことかもしれないが、やる意義は大きいものだ」。


【読み下し文】

曾子(そうし)曰(いわ)く、士(し)(※)は以(もっ)て弘(こう)毅(き)(※)ならざるべからず。任(にん)重(おも)くして道遠(みちとお)し。仁(じん)以(もっ)て己(おの)が任(にん)と為(な)す。亦(ま)た重(おも)からずや。死(し)して後(のち)已(や)む。亦(ま)た遠(とお)からずや。


(※)士……仁の道を志す者。

(※)弘毅……広い包容力と強い意志。昭和の宰相・広田弘毅の「弘毅」はここからとられている。


【原文】

曾子曰、士不可以不弘毅、任重而道遠、仁以爲己任、不亦重乎、死而後已、不亦遠乎、


192 全人格的教育の意味


【現代語訳】

孔子先生は言われた。「私たちの人格形成の順序は、詩に感動して、礼を学んで確立し、音楽を学ぶことで完成する」。


【読み下し文】

子(し)曰(いわ)く、詩(し)に興(おこ)(※)り、礼(れい)に立(た)(※)ち、楽(がく)に成(な)る。


(※)興……起こる。

(※)立……確立する。


【原文】

子曰、興於詩、立於禮、成於樂、

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著者

野中 根太郎

早稲田大学卒。海外ビジネスに携わった後、翻訳や出版企画に関わる。著書に『超訳孫子の兵法』、『吉田松陰の名言100』、『武士道の名言100』、『真田幸村の凛とした生き方』(以上、アイバス出版)、『真田幸村 逆転の決断術』(誠文堂新光社)などがある。

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